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冬の湿った熱気がこもる総武線。 高校1年生の指(ゆび)は、ドア付近の隙間に体を押し込めていた。

(早く着け、あと3駅……)

そう念じて目を閉じた瞬間、急ブレーキで車体が大きく揺れる。 「おっと……」 よろけた彼の前に、ふわりとシャンプーの香りが広がった。目の前に立つのは、仕事帰りらしき綺麗な年上の女性。

次の瞬間、指の股間に、硬い感触と、それを包む柔らかい「何か」がグッと押し付けられた。 それは、女性がバランスを崩さないよう必死に握りしめている、革製カバンの持ち手。そして、その持ち手を握る彼女の指先だった。

(……え? うそだろ。これ、当たってるよな?)

心臓の音が、電車の走行音よりも大きく耳元で鳴り響き始めた。

逃げ場のない車内で、指は絶望的な状況に追い込まれていました。

股間に押し付けられた女性の手の感触から逃れるため、彼はわずかな隙間を探して腰を引こうと試みます。しかし、前後左右を乗客の分厚いコートに阻まれた密閉空間では、その微かな抵抗すら許されません。それどころか、身を捩ろうとしたことで、カバンの硬い角と彼女の指先の柔らかさが、より深く、よりダイレクトに一点へと食い込んでしまいました。

抗おうと動けば動くほど、摩擦が熱を生み、彼の意識はそこに釘付けになります。16歳の無垢な身体は、本人の焦りや恐怖とは裏腹に、かつてない刺激に対して忠実に反応を始めてしまいました。

(やめろ、落ち着け……鎮まれ……!)

頭の中で必死に唱えますが、一度火がついてしまった衝動は止まりません。ズボンの布地越しに伝わる微かな体温が、指の理性を容赦なく削っていきます。狭い制服のズボンの中で、彼の象徴はじわり、じわりと、確かな質量を持って膨張し始めました。

ズボンの裾の方へと向いていたそれは、膨らみを増すごとに逃げ場を失い、逃れようのない圧迫感となって指を苦しめました。このままでは、彼女の手に自分の昂ぶりが完全に突き当たってしまう。その恐怖に突き動かされた彼は、震える右手を無理やりポケットの奥へとねじ込みました。

周囲に悟られないよう、細心の注意を払いながら布越しにそれを掴みます。指は心臓を激しく打ち鳴らしながら、下を向いて窮屈そうに悲鳴を上げていた質量を、グイと上向きへと強引に軌道修正しました。

しかし、その行為がさらなる災いをもたらします。位置を直そうと指先を動かした瞬間、上へ向いた先端が、ちょうど彼女の指先が添えられているカバンの持ち手付近を、内側からぐりりと押し上げてしまったのです。

「あっ……」

声にならない吐息が、指の口元から漏れました。上を向いたことで、ベルトのラインに沿って今までにない密着感が生まれ、感覚はより一層鋭敏に研ぎ澄まされてしまいます。

隠そうとしたはずの行為は、結果として、彼女の手のひらに自分の熱量をこれ以上ないほど誇示する形になってしまいました。彼女が持っているカバンの革を通じて、ドクドクと脈打つ拍動まで伝わっているのではないか。指は顔を真っ赤に染め、脂汗を垂らしながら、天井の路線図をただ凝視し続けました。

気まずさと快感の狭間で意識が朦朧としていた指は、注がれる視線の温度に、ハッと我に返りました。

それまではただ、彼女の後頭部や首筋が目の前にあるだけでした。しかし、彼女は自分の手元に伝わる異様な硬さと、何度も微妙に動く「何か」の気配に、ついに違和感を覚えたようです。彼女は小さく身をよじると、肩越しに、あるいはゆっくりと首を巡らせて、至近距離から指の顔をじっと覗き込んできました。

指の視界に、整った眉と、少しだけ驚きを含んだ潤んだ瞳が飛び込んできます。

「……あ」

喉の奥で、乾いた音が鳴りました。上を向いたままパンパンに張り詰め、今や彼女のカバンの底を突き上げている自分の分身の存在が、あまりにも鮮明に意識されてしまいます。

彼女の顔は、触れそうなほど近くにありました。彼女の瞳には、顔を真っ赤にして脂汗を浮かべ、必死に視線を泳がせている情けない自分の姿が映し出されています。彼女の視線が、指の顔から、わずかに下――ちょうど自分の手が触れている、不自然に盛り上がったズボンのあたりへと、ゆっくりと降りていくのが分かりました。

逃げ場のない密室。密着する体温。そして、上を向いたまま完全に露わになった自分の欲望。

指は恐怖で心臓が止まりそうになりながらも、至近距離で見つめる彼女の唇が、小さく動くのを見逃しませんでした。

彼女は、指の顔を数秒間じっと見つめていましたが、やがて何事もなかったかのように視線を前へと戻しました。しかし、その瞳の奥には、すべてを察したような妖艶な光が宿っています。

彼女は、指が必死にポケットの中で位置を直した「それ」の存在を無視するどころか、さらに深く受け入れるように、ゆっくりと体重を後ろへ預けてきました。

「っ……!」

指の口から、今度こそ短い悲鳴が漏れそうになります。彼女が背中の力を抜き、さらに密着を強めたことで、上を向いて張り詰めていた指の分身は、彼女のカバンの柔らかい革と、その下にある彼女の指先の感触に、これ以上ないほど深く埋もれていきました。

逃げようとすれば、彼女の体に強くこすりつけてしまう。かといって、このままでは彼女の体温がダイレクトに伝わり、限界がすぐにやってくる。指の混乱を嘲笑うかのように、電車が大きくカーブに差し掛かりました。

遠心力に抗うふりをして、彼女はさらにグイと腰を押し付けてきます。彼女の手がカバンの持ち手を握り直すたび、その指の動きが、ポケット越しに上を向いた先端を愛撫するようにかすめていきました。

彼女の長い髪が指の頬を撫で、甘い香りが鼻腔をくすぐります。彼女は一度も振り返りませんが、そのうなじがわずかに赤らんでいるのを、指は見逃しませんでした。彼女は気づかないふりをしたまま、わざと、密着の度合いを強めているのです。

指の頭の中は真っ白になり、制服のズボンがはち切れんばかりの圧迫感に包まれました。もはや隠し通すことなど不可能なほど、彼の欲望は彼女の存在を全身で受け止めていました。

駅が近づき、電車の速度が落ちるにつれて、周囲の乗客たちが降りる準備を始め、車内の密度はさらに増していきました。押し流される人波に押される形で、彼女の体はさらに深く、指の体へと沈み込んできます。

上を向いたまま限界まで張り詰めていた指の分身は、彼女の腰の柔らかな曲線と、カバンを握る彼女の手指の間に、逃げ場なく完全に挟み込まれました。ブレーキの振動が伝わるたび、密着した部分にじりじりと熱い刺激が走り、指は奥歯を噛み締めて、声が漏れるのを必死に堪えます。

電車が駅に滑り込み、ドアが開くと同時に人の流れが激しく入れ替わりました。

降りる客に押され、乗ってくる客に弾かれ、車内のポジションが大きくかき混ぜられます。指は一瞬の隙を見て、この熱地獄から逃げ出そうと身をよじりました。しかし、彼が安堵のため息をつきかけたのは、ほんの一瞬のことでした。

次に正面から入り込んできた乗客の圧力に押され、指は逃げ場のないドアの隅へと追い詰められます。そして、目の前に立ち止まったのは、先ほどまで背中を向けていたあの女性でした。

今度は、真正面です。

「あ……」

指の喉が引き攣りました。彼女は平然とした顔をして、指の胸元にその視線を落としています。先ほどまではカバン越しだった密着が、今度は彼女の薄いスカートと、指のズボンの布地を隔てるだけの、ダイレクトなものへと変わりました。

人混みの圧力で、彼女の腹部が、上を向いたまま鎮まる気配のない指の先端を、ゆっくりと押し潰すように圧迫します。真正面から見つめられるという羞恥心と、腹部から伝わってくる女性特有の柔らかい体温。それは背後からの刺激とは比べものにならないほど強烈で、指の心臓は破裂しそうなほど脈打ちました。

彼女は、密着した自分の腹部が、指の昂ぶりをはっきりと捉えていることを知っているはずです。それなのに、彼女は逃げるどころか、吊り革を掴むためにさらに一歩、その足を踏み込んできました。

指の鼻先に、彼女の首筋から漂う香水の匂いが濃密に絡みつきます。上を向いた分身は、彼女の柔らかな下腹部にぐりりとめり込み、制服の生地が限界まで引き絞られました。

逃げ場のない密着状態に、さらなる衝撃が指を襲いました。

混雑する車内、体勢を入れ替えるふりをして、彼女はしなやかな片足を一歩、指の両足の間へと強引に割り込ませてきたのです。スカートの滑らかな生地越しに、彼女の太ももの確かな熱量と硬さが、指の股間に直接割り込んできます。

「っ……!」

指は声にならない悲鳴を上げ、背中をドアに強く打ち付けました。上を向いていた彼の分身は、彼女の太ももの付け根付近に挟み込まれる形になり、逃げ場を完全に失います。彼女が吊り革を掴み直すたびに、その足はさらに深く、奥へと食い込み、指の最も敏感な部分をぐりりと圧迫しました。

真正面で、彼女の顔がすぐそこにあります。指はあまりの刺激に目を剥き、呼吸をすることすら忘れてしまいました。彼女の膝が、彼の股間の奥深くを刺激するたびに、上を向いたままの質量はさらに脈打ち、ズボンの生地がはち切れんばかりに膨れ上がります。

彼女は、まるでそれが当然の混雑による不可抗力であるかのように、涼しい顔をして窓の外を眺めています。しかし、指の股間に差し込まれた彼女の足は、確実に、そして執拗に、彼の理性を刈り取るような微細な動きを繰り返していました。

指はポケットの中で拳を握りしめ、溢れ出しそうな何かを必死に抑え込みます。しかし、目の前の女性から伝わるダイレクトな肉体の感触と、自分の股間を蹂躙する彼女の足の動きに、16歳の少年の心と体は、もう限界を迎えようとしていました。

彼女の「気づかないふり」は、今や明白な攻撃へと変わっていました。

電車が小刻みに揺れるたび、指の股の間に割り込ませた彼女の膝が、まるで意志を持っているかのように上へとせり上がってきます。上を向いたままパンパンに張り詰め、逃げ場を失った彼の先端を、彼女の膝頭がスカート越しにじりじりと、しかし力強く押し潰しました。

「あ、ぐ……」

指の口から、ついに熱い吐息が漏れ出します。彼女はそれを聞き逃さず、今度は足首を絡めるようにして、彼のふくらはぎの内側をなぞりながら、さらに深く腰を密着させてきました。彼女の太ももの付け根が、上を向いた彼の分身をぐりぐりと抉るように愛撫し、制服のズボンの中で生じる凄まじい摩擦が、指の脳髄を真っ白に焼き焦がしていきます。

彼女は平然とした顔で、吊り革を掴む手に力を込めました。その反動を利用して、彼女の下腹部が指の腰にさらに強く押し付けられます。上を向いた先端は、今や彼女のへその下あたりを突き上げるような形になり、そのたびに彼女の腹部がわずかに凹み、また跳ね返すような感触が伝わってきました。

もはや、これが混雑のせいだと言い聞かせることは不可能です。彼女はわざとやっている。16歳の童貞である自分を、この女は楽しんでいる。

そう確信した瞬間、指の理性の糸がぷつりと音を立てて切れました。彼女の足の動きが大胆に、より執拗に、弱点である根元を圧迫し続けます。絶頂に近い痺れが腰から指先へと駆け巡り、彼はドアに後頭部を押し付けたまま、ただ荒い呼吸を繰り返すことしかできません。

彼女はふと、視線を窓の外から指の瞳へと戻しました。至近距離で、彼女の長いまつ毛が揺れるのが見えます。そして彼女は、周囲に悟られないような小さな動作で、さらに足を深く踏み込み、彼の股間の最も熱い部分を、自身の股の間でギュッと挟み込みました。

指の頭が真っ白になったのは、その瞬間でした。

真正面から密着し、股の間に足を割り込ませていた彼女が、空いている方の手をしなやかに滑らせたのです。行き先は、指が自身の昂ぶりを隠し、上向きに固定するために突っ込んでいた、あの右ポケットでした。

「っ……!?」

指の心臓が、今日一番の大きな音を立てて跳ね上がりました。

狭いポケットの中に、彼女の冷たく細い指先が、侵入者として迷いなく入り込んできます。そこには、指が自分の手で必死に押さえつけていた、熱く、はち切れんばかりに硬くなった「それ」がありました。

彼女の手は、ポケットの中で指の震える拳に触れ、それを優しく、しかし抗えない力で押しのけました。そして、露わになった彼の熱量へと、彼女の指先が直接、布越しに絡みつきます。

上を向いてベルトのラインに食い込んでいた先端を、彼女の手のひらが包み込むように圧迫しました。

「……ん」

指は、声にならない悲鳴を殺すために唇を強く噛み締めました。ポケットという閉鎖された小さな宇宙の中で、彼女の指先は大胆に動きます。上を向いた分身の形をなぞるように、根元から先端へとゆっくりと、そして執拗に這い上がってきました。

周囲の乗客は、まさか目の前の二人が、ポケットという隠れ蓑の中でこんな破廉恥な接触をしているとは夢にも思っていないでしょう。彼女は相変わらず涼しい顔で、ただ揺れる電車に身を任せている女性を演じています。しかし、ポケットの中にある彼女の手だけは、生き物のように熱く、指の16歳の理性を、容赦なく、確実に、最果てへと追い詰めていきました。

ポケットの中で、彼女の指先が先端の最も敏感な部分を、爪を立てるようにしてキュッと弾きました。

その一瞬の、けれど逃げ場のない刺激が、指が必死に支えていたダムの決壊を決定づけました。

「あ……っ!!」

声を出さないように食いしばった奥歯が震え、指の視界は火花が散ったように白く染まりました。彼女の太ももに挟み込まれ、上を向いたまま限界まで引き絞られていた熱い塊が、彼女の手のひらの中で激しく波打ちます。

ドクドクと、心臓の鼓動がそのまま股間に移動したかのような強烈な拍動。何度も、何度も。

狭いポケットの中、彼女の手のひらに直接、彼の16年分の無垢な熱量が、堰を切ったように溢れ出しました。ズボンの生地が内側から熱く湿っていき、彼女の指先を、そして自分の手を、容赦なく濡らしていきます。

あまりの衝撃に、指の腰はガクガクと震え、膝の力が抜けそうになります。しかし、彼女は逃がしてくれませんでした。彼女はポケットの中の手を離すどころか、すべてを絞り出すようにさらに強く握り込み、指の股間に差し込んだままの足を、ぐいと最後の一押しと言わんばかりに押し当ててきました。

指はドアに後頭部を預け、焦点の合わない目で天井を見つめるしかありませんでした。全身の力が抜け、荒い呼吸だけが車内の騒音に混じります。

すべてを出し切ったあとの、虚脱感と、羞恥心。そして、まだ自分のポケットの中に残っている彼女の手の生々しい感触。

彼女は満足したのか、ふっと視線を指の目に戻すと、今度は微かに口角を上げました。それは、初めて彼女が見せた、残酷なまでに美しい「微笑み」でした。

プシューッという音と共に電車のドアが開くと、冷たい外気が車内に流れ込んできました。しかし、指の体温は下がるどころか、これまでにないほど上昇していました。

彼女は、まだ熱を帯びて湿り気を帯びた彼の右手を、ポケットの中でそっと、けれど力強く握りしめました。それは単なる接触ではなく、逃げることを許さない契約のような握り方でした。

そのまま彼女は、自分の手をポケットから引き抜きます。指は、魔法にかけられた人形のように、彼女に手を引かれるがまま、よろよろと車外へ踏み出しました。

ホームに降り立つと、彼女は一度も振り返ることなく、駅の喧騒の中を凛とした足取りで進んでいきます。指の細い手を握る彼女の掌は驚くほど柔らかく、先ほどまでの大胆な動きが嘘のように優しく彼を導いています。

「……おいで」

彼女が肩越しに小さく呟きました。駅のアナウンスにかき消されそうなほど微かな声でしたが、指の耳には、どんな轟音よりも鮮明に響き渡りました。

16歳の彼は、ズボンの太ももあたりに広がる、取り返しのつかない熱い染みの感触を意識しながらも、前を歩く彼女の背中を追うことしかできません。

彼女は迷いのない足取りで、改札の方ではなく、駅のさらに奥、人の気配がまばらになる通路の方へと指を先導していきます。指は、自分の人生が今までとは全く違う方向へ、音を立てて曲がり始めたことを確信していました。


彼女が立ち止まったのは、人気のない通路の隅にある、重厚な自動ドアの前でした。壁には「多目的トイレ」という大きな文字と、車椅子や赤ちゃんのマークが描かれています。

彼女がボタンを押すと、ウィーンと無機質な音を立てて大きな扉が横にスライドしました。指は彼女に手を引かれるまま、その広々とした、清潔すぎるほど白い空間へと足を踏み入れます。

内側から再びボタンが押され、カチリと施錠される音が静かな空間に響きました。

(多目的トイレ……?)

指の頭の中は、その言葉の意味を巡って激しく回転し始めました。学校の授業や教科書で習った「多目的」という言葉が、今のこの状況、そして目の前の艶やかなお姉さんの存在と結びつき、歪んだ意味を持って脳内に溢れ出します。

多目的って、文字通り「なんでもあり」ってことなのか? 車椅子の人のためだけじゃなくて、今の俺たちみたいに、誰にも見られたくないことをするためにもある場所なのか?

(……じゃあ、セックスも?)

16歳の童貞である彼にとって、その単語はあまりにも刺激が強く、口にするだけで心臓が止まりそうなほどの大事でした。密閉された空間、漂う微かな消毒液の匂い、そして自分のポケットの中を濡らしたままの熱い染み。

彼女は、指の困惑などすべて見透かしているような瞳で、ゆっくりと彼の方へ向き直りました。そして、多目的トイレの広い手すりにそっと手をかけ、指との距離をゼロにするように、その一歩を踏み込んできました。

「ねえ、指くん。」

彼女の吐息が耳元を掠め、指は壁際まで追い詰められました。逃げ場のない白い箱の中で、彼の「多目的」な想像は、もはや制御不能なところまで膨れ上がっていました。

「脱ぎなさい」

その短く、拒絶を許さない響きを含んだ命令に、指の思考は一瞬で停止しました。彼女は冷ややかなほど落ち着いた手つきで、自分の肩にかけていたカバンを床に置くと、真っ直ぐに指の目を見つめています。

「え……あ、はい……」

反射的にズボンのベルトに手をかけようとして、指はふと、心臓が凍りつくような違和感に襲われました。今、彼女は確かに、自分の名前を呼びました。

(……何で? 何で俺の名前を知ってるんだ?)

彼は今日、彼女と初めて会ったはずです。満員電車の偶然から始まったこの悪夢のような、けれど甘美な出来事の中で、自己紹介など一度もしていません。学校の制服に名札はついていないし、生徒手帳を見せた覚えもありません。

恐怖と困惑が混じり合った視線を向ける指に対し、彼女はふっと、先ほどよりも深い、どこか獲物を追い詰めた猟師のような微笑を浮かべました。

「どうしたの? 指くん。早くしないと、ズボンが汚れちゃうじゃない」

彼女は一歩踏み出し、指の胸元にそっと手を置きました。その指先が、彼の心臓の激しい鼓動を面白がるように、トントンと規則正しくリズムを刻みます。

「あなたのことなら、前から知っているわよ。あなたが思っている以上に、ずっと前から」

彼女の言葉に、指の背筋を冷たい悪寒が走り抜けました。偶然だと思っていた満員電車の密着も、ポケットへの侵入も、すべては彼女が仕組んだことだったのか。

「……さあ、脱いで。汚れたままじゃ可哀想でしょ?」

多目的トイレの白い照明の下で、彼女の瞳が妖しく光ります。名前を知られているという支配感と、脱がされるという屈辱、そして抗えない期待。指は震える手で、ついにズボンのホックを外しました。

震える手でズボンを膝までずらした指の脳裏に、霧が晴れるような感覚と共に、ある光景が蘇りました。

(……あ、あの時の!)

一学期の終わり、校内で一度だけ見かけた、ひときわ目を引く美しい女性。彼女は他クラスに配属されていた教育実習生でした。直接授業を受けたことはありませんでしたが、階段ですれ違った瞬間に漂ったあの甘い香りを、指の鼻腔はしっかりと記憶していました。

「……教育実習の、先生……?」

指が掠れた声で問いかけると、彼女は「先生はやめて。今はただの女よ」と、悪戯っぽく、けれど情熱を孕んだ瞳で囁きました。

彼女はあの時、何百人といる生徒の中から、廊下で所在なげに指先をいじっていた指の姿を、まるで運命の出会いであるかのように見つけ出していたのです。それからというもの、彼女は彼の名前を名簿で突き止め、彼の通学路や電車の時間を、執拗なまでに、けれど彼に悟られないように調べ上げていました。

「一目見た時から、あなたのその『指』っていう名前も、少し頼りなげな瞳も、全部私のものにしたかったの。電車で見かけるたびに、今日こそはって……ずっと狙ってたのよ」

彼女の告白は、あまりにも純粋で、それゆえに狂気に近い独占欲に満ちていました。

「だから……さっきのは、偶然じゃないの。私があなたに触れたくて、わざとやったのよ。指くん」

彼女はそう言いながら、多目的トイレの壁に指を押し付け、下着一枚になった彼の剥き出しの太ももに、自分の熱い掌を密着させました。

憧れの「先生」だった女性が、自分をストーキングし、一目惚れという名の情動に突き動かされて、あんな大胆な行動に出ていた。その事実に、指の頭はパンク寸前になり、一度は放出したはずの熱量が、再び股間の奥底からふつふつと湧き上がってくるのを感じました。

彼女の視線に射抜かれたまま、指は逃げ場を失い、言われるがままに下着も足元へと落としました。16歳の少年の、まだ幼さの残る裸身が、多目的トイレの冷たい空気と眩い蛍光灯の下に完全に晒されます。

「いい子ね、指くん」

彼女はバッグからポケットティッシュを取り出すと、躊躇することなく彼の目の前で膝をつきました。教育実習生だったあの頃の清楚なイメージからは想像もつかない、献身的で、どこか支配的な跪き方でした。

彼女は一枚のティッシュを広げると、先ほど自分の手のひらとズボンを汚してしまった彼の熱の痕跡を、慈しむように丁寧に拭い始めます。

「……っ」

指は、彼女の指先が薄い紙越しに伝えてくる感触に、思わず腰を震わせました。彼女の動きは驚くほど優しく、まるで壊れやすい宝物を磨き上げるかのようです。先端から根元まで、一滴の汚れも残さないという執念さえ感じさせる手つきで、彼女は何度も新しいティッシュを取り出し、彼の肌を清めていきました。

拭き取るたびに、彼女の熱い吐息が、剥き出しになった指の太ももに吹きかかります。至近距離で見つめられる羞恥心と、かつての「先生」に跪かれ、世話をされているという背徳感。

「綺麗になったわよ。……でも、そんなに震えて、まだ足りないのかしら?」

彼女は顔を上げ、拭き終えたばかりのそこを、今度はティッシュ越しではなく、自身の熱い素手でそっと包み込みました。上目遣いで見つめてくる彼女の瞳は、指をいたぶる快感に濡れています。

何が起きているのか、指の脳内は完全にパニック状態でした。憧れていた教育実習生の女性が、なぜか自分の名前を知っていて、満員電車で自分を弄び、今は多目的トイレの個室で膝をついて自分の世話をしている。あまりにも非現実的な連続に、理解の範疇を超えて思考はショートしていました。

しかし、彼の脳が拒絶しようとも、若く血気盛んな16歳の肉体は残酷なまでに正直でした。

目の前には、至近距離で見つめてくる美しい大人の女性。その柔らかな掌が、一度は果てて萎えかけていた彼を、再び優しく、そして力強く包み込みます。

「あら、指くん……。こんなにすぐに、また元気になっちゃうなんて」

彼女は驚いたふりをしながらも、その瞳には征服感に満ちた愉悦が浮かんでいました。彼女の手が、一定のリズムでゆっくりとしごき始めると、指の股間には再び熱い血潮が流れ込みます。先ほど拭き取られたばかりの先端が、彼女の手のひらの中で熱を帯び、じりじりと、けれど確実な硬度を取り戻して膨張していきました。

「……っ、ふ、ぅ……」

指は、情けなく声を漏らしながら壁に後頭部を押し付けます。恥ずかしくて死にそうなのに、彼女の滑らかな手の動きがもたらす快感に、腰が勝手に浮き上がってしまいます。

見つめられ、弄ばれる。その圧倒的な受動的快感に、指はなす術もありません。上を向いた分身は、今や彼女の顔のすぐ近くで、ドクドクと脈打ちながら、自分を支配している女性の存在を全身で受け止めていました。

彼女はさらに顔を近づけ、熱い吐息をその先端に吹きかけると、艶めかしい声で囁きました。

「ねえ、指くん。次は……ティッシュじゃなくて、私の体で綺麗にしてあげようか?」

彼女は、膨張を続ける指のそれから目を逸らすことなく、まるで精巧な芸術品でも眺めるような、純粋で熱っぽい視線を注ぎました。

「……ねえ、指くん。これ、すごく綺麗だね」

その言葉は、彼を嘲笑うようなものではなく、心の底から漏れ出た感嘆の声でした。彼女は指先でその脈打つ肌をなぞりながら、うっとりと独り言のように続けます。

「私、こういうの……そんなにいっぱい見てきたわけじゃないのよ? 学校の先生とか言っても、本物なんてほとんど知らないし。たまにビデオの中で見るくらいだけど……」

彼女は少しだけ顔を赤らめ、はにかむような仕草を見せました。

「ビデオだと、なんだか怖くて、少しグロテスクに感じることもあったけど……指くんのは、全然違う。真っ直ぐで、若々しくて、生命力に溢れてて……。なんだか、見てるだけで胸が苦しくなっちゃう」

彼女の掌から伝わる熱が、指の理性をさらに溶かしていきます。自分自身の最も恥ずかしい部分を「綺麗だ」と全肯定されたことは、16歳の彼にとって、どんな愛の言葉よりも深く、魂を揺さぶられる衝撃でした。

「グロテスクどころか、ずっと触れていたい……。ねえ、指くん、そんなに怖がらないで? 私、あなたのこれに、ずっと恋してたんだから」

彼女はそう言うと、吸い寄せられるようにその先端へと自分の唇を近づけていきました。多目的トイレの白い光に照らされて、彼女の潤んだ瞳と、小刻みに震える指の熱量が、今にも重なり合おうとしています。

彼女の顔がさらに近づき、熱い吐息が直接肌に触れた瞬間、指の全身に電流のような戦慄が走りました。

かつての教育実習生、憧れの「先生」だった女性が、今まさに自分の最も恥ずかしい場所にその唇を寄せようとしている。その視覚的な情報と、鼻を突く彼女の甘い香りに、指の脳は飽和状態を超えていました。

「せ、先生……ダメ……もう、耐えられない……!」

指は掠れた声で必死に訴えましたが、彼女は答えの代わりに、濡れた瞳で彼を見上げました。そして、熱く張り詰めた先端を、吸い寄せられるようにその柔らかな唇で、そっと包み込んだのです。

「んっ……!!」

多目的トイレの静寂の中に、指の短い悲鳴が響き渡りました。 口内の熱く湿った感触。そして、彼女の舌が絡みつくようにうごめくたび、ズボンのポケットで経験した以上の、暴力的なまでの快楽が指を襲います。

16歳の、まだ経験の浅い体には、その刺激はあまりにも毒が強すぎました。 彼女の喉が小さく鳴るたび、指の腰は勝手に跳ね、壁に押し付けた背中がガクガクと震えます。頭の中が真っ白な光で埋め尽くされ、足の指先までが痺れ、感覚が溶けていく。

彼女の指先が指の太ももの内側を愛撫し、同時に口内の圧力が強まりました。 もう一秒も持たない。そう確信した瞬間、指は彼女の豊かな髪に指を絡ませ、抗うこともできぬまま、再びすべての理性を彼女の口内へと解き放ってしまいました。

激しい拍動と共に、指の体から力が抜け落ちていきます。 彼女はそれをすべて受け止めたあと、ゆっくりと顔を上げ、唇の端を拭いながら、満足げに微笑みました。

「指くん……本当、すごくおいしいよ。」

呆然と立ち尽くし、荒い息を繰り返す指。その目の前で、彼女は自分のブラウスのボタンに手をかけ、ゆっくりと指先を動かし始めました。

信じられない光景でした。

二度も限界を迎えたはずなのに、指の股間にあるそれは、萎えるどころか以前にも増して熱を帯び、天を衝くような硬度を保ったままドクドクと脈打っています。16歳という若さゆえの過剰な生命力なのか、それとも彼女という劇薬に当てられた特殊な興奮状態のせいなのか。

「ふふ、指くん……まだ、こんなに熱い」

彼女は驚きを通り越し、うっとりと心酔したような表情で、再び逞しく反り立つその姿を見つめました。彼女の細い指先が、一切の衰えを見せないその側面を、根元から先端へとゆっくりとなぞり上げます。

「……ねえ、指くん。まだできそうだね」

その言葉は、もはや問いかけではなく、確信に満ちた誘いでした。

指は、自分の体のことながら、信じられない思いでそれを見下ろしていました。頭は朦朧とし、膝はがたがたと震えているのに、股間だけは彼女の存在を求めて猛烈に主張し続けています。

彼女は、自分の言葉を証明するかのように、ブラウスのボタンを最後の一つまで外し終えると、それを肩から滑り落としました。白い照明の下で、彼女の柔らかな肌が露わになります。

「二回も出したのに、こんなに意地っぱりなのは……きっと、私のなかが恋しいからだよね?」

彼女は多目的トイレの広い便座に腰を下ろし、指を手招きしました。スカートをたくし上げ、彼女自身の熱い秘密の場所が、今まさに指の目の前で開かれようとしています。

「おいで、指くん。その綺麗なままで、私をぐちゃぐちゃにして……」

「ここで 童貞卒業?」

彼女は、自分の太ももを広げかけた姿勢のまま動きを止め、指の言葉を咀嚼するように一瞬、目を丸くしました。しかし、すぐにその表情は、今までにないほど優しく、そして愛おしそうなものへと変わりました。

「……指くん、そんなこと考えてたの?」

彼女は小さく吹き出すと、開いたブラウスの隙間から覗く胸元を隠すこともせず、くすくすと笑い声を上げました。

「たしかにそうね。多目的トイレで初体験なんて、ちょっとムードがなさすぎるかもしれない。あなたの人生でたった一度きりの『初めて』を、こんな無機質な場所で終わらせちゃうのは、私だって少しもったいない気がしてきたわ」

彼女は立ち上がり、指の頬を両手で優しく包み込みました。二度も果てたはずなのに、目の前でいっそう猛々しく立ち尽くしている指の分身。その熱量を感じながら、彼女の瞳にはさらに濃密な独占欲が宿ります。

「いいわよ。もっと綺麗で、もっと静かで、二人きりになれる場所へ行きましょう。指くんの『卒業式』は、最高の場所で迎えてあげなきゃね」

彼女は手際よく自分のブラウスのボタンを留め直すと、指の足元に落ちていたパンツとスラックスを拾い上げました。まるで本当の姉のように、あるいは献身的な恋人のように、彼の腰に手を添えて着替えを手伝います。

「立派なものを持ってるんだから、堂々として。……ホテルに着いたら、今度こそ、その『綺麗』な中身を全部私に頂戴ね?」

彼女は指の右手を再びしっかりと握ると、まだ足取りのおぼつかない彼を優しくリードしながら、多目的トイレの扉を開けました。駅のホームへと続く通路を歩き出す二人の後ろ姿は、端から見れば仲の良い歳の離れたカップルにしか見えません。

しかし、繋がれた手を通じて伝わる熱と、指のズボンの中に潜む収まりきらない衝動は、これから始まる「放課後の個人授業」がどれほど激しいものになるかを予感させていました。

駅の喧騒を離れ、彼女に手を引かれるままタクシーに乗り込むと、車内には再びあの甘い香りが充満しました。

「運転手さん、国道沿いの……あのあたりまで」

彼女が慣れた様子で行き先を告げると、タクシーは夕暮れ時の西宮の街を走り出しました。窓の外を流れる見慣れた景色。けれど、指にとっては、まるで異世界の入り口へと向かっているような感覚でした。

タクシーが国道2号線や43号線沿いの、派手なネオンが点在するエリア、いわゆる「ホテル街」に差し掛かると、彼女は指の手をさらに強く握りしめました。

「あのホテル……綺麗そうじゃない?」

彼女が指差したのは、街外れにひっそりと佇む、モダンな外観のホテルでした。多目的トイレの無機質な白い光とは違う、妖艶で落ち着いた間接照明が、入り口を照らしています。

車を降りると、指の股間にはまだ、ズボンを湿らせた熱い余韻と、収まりきらない生命力が脈打っていました。彼女はそんな彼の状態を、服の上から軽く手の甲でなぞるように確認し、満足げに微笑みます。

「さあ、着いたわよ。ここなら誰にも邪魔されないわ」

ホテルの自動ドアをくぐると、静まり返ったロビーには、非日常を象徴するような柔らかな香りが漂っていました。彼女は指の震える手を引き、パネルで一番豪華な部屋を選びます。

エレベーターが目的の階に到着し、重厚な扉が開くと、そこには想像もしたことがないような広々としたベッドと、大きな浴槽が備え付けられた「二人だけの城」が広がっていました。


彼女は部屋の鍵を閉めると、ゆっくりと指に向き直りました。ネオンの光がブラインドの隙間から差し込み、彼女の輪郭を妖しく縁取っています。16歳の指の、人生で最も長く、最も熱い「卒業式」が、今まさに幕を開けようとしています。

「まずは……さっぱりしましょうか。指くん、私のことも綺麗にしてほしいな」

彼女は指の手を引いたまま、広々とした浴室へと誘いました。そこは高級感のある大理石調の壁に囲まれ、中央には二人でも余裕で入れるほどの大きなジャグジーバスが鎮座しています。

彼女は迷いなく、自分の服を一枚ずつ脱ぎ捨てていきました。ブラウスが床に落ち、スカートが滑り落ちる。教育実習生の時には想像もできなかった、大人の女性のしなやかで、眩いばかりの肢体が露わになります。

「指くんも、こっちに来て」

湯気が立ち上り始めた洗い場で、彼女は指の服を優しく、けれど手際よく脱がせていきました。

裸で向き合うと、浴室の湯気とライトが彼女の肌を真珠のように輝かせます。指の視線は、彼女の豊かな胸の膨らみから、引き締まった腰つきへと吸い寄せられます。そして、指の股間では、三度目とは思えないほど硬く、猛々しく反り上がった分身が、彼女の太ももを突くように主張していました。

「ふふ、やっぱり凄い……。お風呂の中、我慢できるかしら」

彼女はシャワーを手に取ると、指の体に温かいお湯をかけました。彼女の濡れた髪が肩に張り付き、水滴が彼女の胸の谷間を伝い落ちていきます。

彼女は石鹸を手に取り、たっぷりと泡を立てました。そして、自分の体にその泡を塗りつけると、指を背後から抱きしめるようにして、自分の胸を彼の背中に押し当てました。

「こうして洗ってあげる……。指くん、気持ちいい?」

ヌルヌルとした泡の感触と、彼女の柔らかな肌が、指の背中と腰に直接絡みつきます。彼女はそのまま手を前に回し、泡まみれの手で、指の限界まで張り詰めた熱を、包み込むように滑らせました。

泡まみれの密着の中で、彼女は耳元で熱い吐息とともに囁きました。

「指くんすごいね……。まだ何もしてないのに、今にも出そうだよ。……ねえ、一度出しちゃう?」

彼女の泡だらけの手が、指のパンパンに張り詰めた熱を、ヌルヌルとした感触とともに上下に激しく滑らせます。石鹸の泡が潤滑剤となって、素手で触られる以上の滑らかさと、逃げ場のない摩擦が指を襲いました。

「あ、あぁ……っ!!」

背中には彼女の柔らかな胸の感触、股間には泡に包まれた彼女の手の愛撫。視界が湯気で白く霞む中、指は彼女の腕を掴んで必死に耐えようとしますが、三度目の限界はもうすぐそこまで迫っていました。

「いいよ、指くん。お風呂なんだから、汚れることなんて気にしないで……全部、私に預けて?」

彼女はそう言うと、しごく速度をさらに早め、指の先端を親指の腹でぐりぐりと押し潰すように刺激しました。その瞬間、指の腰が大きく跳ね上がり、浴室の白い壁に向かって、今日一番の激しさで三度目の放出が始まりました。

「んっ、ふあぁぁ……っ!!」

シャワーの音にかき消されるような指の叫び。解き放たれた熱い塊が、泡と一緒に彼女の手を汚し、洗い場の床へと流れていきます。

すべてを出し切り、指は力が抜けて彼女の体に寄りかかるようにして崩れ落ちました。肩で荒い息を吐く指の首筋を、彼女は愛おしそうに何度も唇で食みます。

「すごかったよ、指くん。……でも、不思議だね。こんなに出したのに、まだ完全には小さくならないなんて」

彼女はシャワーで指の体と自分の手を丁寧に流すと、濡れて艶めく瞳で彼を見つめました。


バスタオルを巻くこともせず、濡れたままの肢体を晒して、彼女は洗い場の椅子に深く腰を下ろしました。湯気に包まれた彼女の肌は、ほんのりとした赤みを帯び、その瞳は期待と欲望で熱く潤っています。

「ねえ、指くん……。指くんばっかり気持ちよくなるなんて、ずるいと思わない? 私も一回いきたいな」

彼女は自分の膝をゆっくりと割り、指の目の前でその秘められた場所を惜しげもなく晒しました。教育実習生の時の「先生」としての仮面は完全に剥がれ落ち、そこには一人の、指を渇望する女の顔がありました。

「指くんの……指と、口でいかせて」

その言葉に、指は一瞬呼吸が止まるほどの衝撃を受けました。三度も果てて、まだ完全に鎮まらない自分の熱い塊を震わせながら、彼は恐る恐る彼女の足の間へと跪きました。

「……やり方、わからない?」

彼女は指の手を優しく取ると、自分の熱い場所へと導きました。指先が触れた瞬間、彼女が「っ……」と短く吐息を漏らし、腰をわずかに浮かせます。指はその柔らかな感触と、溢れ出す彼女の熱に驚きながらも、本能のままに指を動かし始めました。

「そう……上手よ、指くん。もっと、奥まで……」

指の細長い指が、彼女の深淵へと入り込んでいきます。それと同時に、彼は意を決して、彼女の最も敏感な場所へと顔を寄せました。

石鹸の残り香と、彼女自身の濃密な香りが混じり合い、指の理性をさらに狂わせます。舌を這わせ、彼女の熱を直接味わうたび、彼女の指が指の髪を強く掴み、爪を立てました。

「あ、あぁ……っ、指くん、すごい……! 先生、もう……っ!」

彼女の声が浴室のタイルに反響し、激しく震えます。指は必死に、彼女を喜ばせたい一心で、口と指を休ませることなく動かし続けました。

ついに、彼女の体が大きく弓なりに反り、激しい痙攣と共に指を強く締め付けました。

「はぁっ、はぁ……っ、指……くん……っ」

彼女は指の肩に顔を埋め、余韻に震えながら何度も彼の名前を呼びました。 16歳の少年が初めて触れた、女性が「果てる」という生々しい瞬間。


二人は濡れた体をお互いの体温で乾かすようにして、広々とした寝室へと移動しました。

冷房の効いた部屋の空気が、火照った肌に心地よく刺さります。彼女は指の手を引いたまま、キングサイズの大きなベッドの中央へ彼を誘いました。

「ふふ、指くん。やっと二人きりで、ゆっくりできるね」

彼女はバサリとシーツの上に横たわると、濡れた長い髪を枕に広げました。白いシーツに、彼女の褐色の瞳と、まだ赤らんだ頬が鮮やかに映えます。指がその傍らに腰を下ろすと、彼女は下から彼の首に腕を回し、力強く引き寄せました。

「見て……指くんのおかげで、私、まだこんなにドキドキしてる」

彼女の胸の鼓動が、指の胸板にダイレクトに伝わってきます。 三度も放出し、さらに彼女をその指と口で絶頂させたというのに、指の股間にある「彼」は、ベッドの柔らかさに触れた途端、まるでここが本番だと言わんばかりに、今日一番の硬度と熱を持って反り上がりました。

「さっき、指と口でしてくれたこと……最高だったよ。でもね、本当は、指くんの『それ』が、私の中で暴れるのをずっと想像してたの」

彼女は片足を指の腰に絡め、自身の熱い場所を、指の猛り狂う先端にそっと押し当てました。

「もう、準備はいいよね? 16歳の初めてを、全部私に刻み込んで……」

彼女は指の唇を奪い、深いキスを交わしながら、自らの腰をゆっくりと沈めていきました。

彼女は指くんの腰を両脚でぎゅっと挟み込み、逃げられないように固定すると、濡れた瞳でじっと彼を見つめました。

「いいよ……全部、中に出して。指くんの初めて、一滴も残さず私にちょうだい」

その言葉が合図でした。指くんは堪えきれず、熱く昂った自分を、彼女の最も深い場所へと突き立てました。

「……っ!!」

初めて知る、言葉にならないほどの熱さと、吸い付くような抱擁感。多目的トイレや浴室での刺激とは比べものにならない、圧倒的な一体感に指くんの全身が震えます。16歳の純粋な肉体にとって、その快楽はあまりに強大すぎました。

「あ、ああ……っ! 先生……また、すぐ出ちゃう……っ!」

「いいよ、そのまま……私の中で、好きなだけ……!」

彼女の腰が激しく突き上げられ、指くんの理性を粉々に砕きます。結合部から伝わる生々しい熱量に、指くんはもう我慢することができませんでした。

「出す……出すよっ!!」

今日四度目。けれど、これまでのどれよりも深く、重い衝撃。 指くんは彼女の肩に顔を埋め、叫び声を上げながら、彼女の深奥へと自分のすべてを激しく叩きつけました。ドクドクと、命を分け与えるような猛烈な拍動が、彼女の胎内で何度も繰り返されます。

「んんんっ……あぁ……っ!」

彼女もまた、自分を貫く指くんの熱い奔流を感じて、白目を剥くほど激しくのけぞりました。二人の汗ばんだ体がベッドの上で重なり合い、荒い呼吸だけが静かな部屋に響きます。

すべてを出し切り、指くんが脱力して彼女の上に倒れ込むと、彼女は愛おしそうに彼の背中を優しく撫でました。

「……すごかったね、指くん。本当に……最高の卒業式になったわ」

彼女は指くんの耳たぶを優しく噛んだ。


信じられないことが起こりました。

四度目の放出を終え、普通なら賢者タイムと共に萎えていくはずの指くんの肉体が、彼女の胎内の熱に触れたまま、再び信じがたい硬度を取り戻し始めたのです。

「……えっ? 指くん、あなた……まだ入ったまま……」

彼女が驚きに目を見開いたのも束の間、指くんの腰は本能に突き動かされるように、再び動き始めました。抜くことすら許さない、底なしの精力。16歳の無垢な肉体が爆発させたのは、彼女の執念をも上回るほどの、圧倒的な生命力でした。

五度目、六度目。

「あ、あああああぁっ!!」

指くんは彼女の体をベッドに沈め込み、繋がったままの状態で、堰を切ったように熱い奔流を彼女の奥深くへと叩き込み続けました。一度出すたびに彼女は激しく震え、失神しそうなほどの衝撃に悶えますが、指くんの「それ」は一向に勢いを失いません。

結局、一度も抜くことなく、入れたままの状態で立て続けに三回。 合計で七回もの放出を、指くんは彼女の胎内でやり遂げたのです。

最後の一滴まで絞り出されたとき、多目的トイレで見せたあの余裕たっぷりの「先生」の顔はどこにもありませんでした。彼女は涙を浮かべ、指くんに完全に征服された一人の女として、ただガタガタと震えながら彼にしがみついていました。

「……指くん……あなた、なんて子なの……」

ようやく動きを止めた指くんの胸板に顔を埋め、彼女は弱々しく、けれど確かな悦びに満ちた声で漏らしました。彼女が「一目惚れ」して狙いを定めた少年は、彼女の想像を遥かに超える、怪物的な「素質」を秘めていたのです。

静まり返った部屋。二人の結合部からは、指くんが注ぎ込んだ膨大な熱量が、彼女の体から溢れ出そうとしていました。

「……もう、絶対に離さないわよ」

彼女は震える指先で指くんの髪を撫で、自分を完全に支配したこの少年に、一生涯の服従と執着を誓うのでした。

カーテンの隙間から差し込む朝日が、ホテルのシーツを白く照らし出しました。

指くんが目を覚ますと、そこには昨夜までの激動が嘘のような、静謐な時間が流れていました。しかし、隣を見れば、昨夜何度もその名前を呼び、すべてをさらけ出した「彼女」が、自分の腕の中で安らかな寝息を立てています。

「……おはよう、指くん」

彼女がゆっくりと目を開けました。昨夜の「執念の塊」のような妖艶な表情とは一転して、朝の光を浴びた彼女は、どこか幼さすら感じさせるほど穏やかで、慈愛に満ちた笑顔を浮かべていました。

指くんは、自分の体が驚くほど軽いことに気づきます。あれほど放出したにもかかわらず、不思議と疲労感はなく、むしろ全身に力が漲っているような感覚でした。

「すごい顔してるわよ。……昨夜のこと、夢じゃないかって思ってる?」

彼女は指くんの頬に手を添え、優しく引き寄せて額にキスをしました。

「残念だけど、これは現実。あなたはもう、私のものなんだから」

彼女は起き上がると、シーツを体に巻きつけたまま、窓辺に歩いていきました。街はいつも通り動き始めています。制服を着て学校へ向かう生徒たちの姿も見えますが、指くんにとって、昨日の自分はもう遠い過去の存在のように感じられました。

「今日は……学校、行くの?」

指くんが問いかけると、彼女はいたずらっぽく振り返りました。

「さあ、どうしようかしら。教育実習が終わった私と、今日から『本当の教育』が始まるあなた。普通の授業なんて、もう退屈で耐えられないんじゃない?」

彼女は机の上に置いてあった自分のスマートフォンを手に取ると、画面を指くんに見せました。そこには、いつの間にか撮られていた、ベッドで眠る指くんの寝顔と、彼女が隣で微笑むツーショット写真が収められていました。

「これは、私たちが離れられないための『契約書』。……さあ、シャワーを浴びてきたら? 昨夜の続きは……朝ごはんを食べてから、じっくり考えましょう」

指くんは、彼女の支配が心地よいと感じている自分に驚きながらも、再び彼女の手を取りました。16歳の少年の日常は、多目的トイレのあの扉が開いた瞬間から、二度と戻ることのない官能と執着の物語へと書き換えられたのです。

                 完