『「57」白光の残像 ―指先が思い出したあの日―』
2026/01/19(月)
土砂降りの雨と、国体による人混み。十九時を回った地方都市の駅前で、十八歳の指は途方に暮れていました。高校を卒業して営業職に就いてから三ヶ月、初めての出張は予想外のトラブルの連続でした。追い打ちをかけるように、ようやく見つけたビジネスホテルでフロントの男性が告げたのは、ツインルーム一室しか空きがないという残酷で、そして甘美な宣告でした。
隣に立つ三十歳の上司、美咲さんは、濡れた髪をハンカチで拭いながら困ったように微笑みました。彼女の左手薬指には、街灯の光を反射して鈍く光る指輪があります。指にとって美咲さんは、仕事の厳しさを教えてくれる師であり、同時に、決して手が届かないからこそ美しく輝く憧れの象徴でした
窓の外は、国体の喧騒が嘘のように静まり返っていました。街中の宿をあたり尽くし、ようやく確保できたのは、古びたビジネスホテルのツインルームが一室だけでした。二つのベッドの間には、わずか数十センチの隙間しかありません。指は、自分の心臓の音がこの狭い空間に響き渡っているのではないかと気が気ではありませんでした。
美咲さんは、会社で見せる凛とした表情を解き、少し疲れた様子で自分のベッドに腰を下ろしました。タイトスカートの裾から覗く脚が、普段よりずっと近くに感じられます。彼女は「お疲れさま」と小さく笑い、首元を緩めました。指は、その白い肌から目が離せなくなりそうになり、慌てて視線を落としました。
シャワーを浴び終えた美咲さんは、備え付けのガウンを羽織り、湿った髪をタオルで拭きながら戻ってきました。狭い部屋の中に、彼女の体温が混じった甘い石鹸の香りが一気に充満します。十八歳の指にとって、それはあまりに刺激的な香りでした。美咲さんは、隣のベッドで固まっている指の様子に気づいたのか、いたずらっぽく目を細めました。
「指くん、そんなに緊張してたら明日まで体力が持たないよ。こっちにおいで、少しお喋りでもしよう?」
彼女に促されるまま、指は自分のベッドの端に腰を下ろしました。二人の距離は、手を伸ばせば触れられるほどに近く、照明を落とした室内で、美咲さんの瞳が潤んで見えました。彼女は家庭の話や夫の話を一切口にせず、ただ一人の女性として、指の拙い仕事の悩みや将来の夢を優しく聞き出していきます。
夜が深まり、電気を消してそれぞれのベッドに潜り込んだ後も、暗闇の中でお互いの気配が強く意識されました。指が寝返りを打つたびに、リネンの擦れる音が室内に響きます。すると、隣のベッドから美咲さんの手がそっと伸びてきて、ベッドの隙間を越え、指のシーツの端を掴みました。
「指くん、まだ起きてる?……なんだか、一人で寝るのが少し心細くなっちゃった」
その甘えるような声に、指の心臓は限界を迎えそうなほど激しく打ち鳴らされました。指は震える手を伸ばし、暗闇の中で美咲さんの柔らかな指先を探し当てました。指先が触れ合い、やがて指同士を絡めるようにして握りしめたとき、ツインルームという二人の間の境界線は、ゆっくりと溶け始めていきました。
仕事の緊張から解放された安堵感と、狭い密室に二人きりという異常な状況が、指の判断力を鈍らせていました。美咲さんが冷蔵庫から取り出した缶ビールを「今日はお疲れさま、特別だよ」と差し出したとき、指は断ることなどできず、背伸びをしたい一心でそれを受け取りました。
初めて口にするビールの味は、想像以上に苦く、喉を焼くような感覚でした。それでも指は、美咲さんの前で子供だと思われたくないあまり、喉を鳴らして一気に流し込んでしまいました。十八歳の体にとって、その黄金色の液体はあまりに強烈でした。数分もしないうちに視界がぐにゃりと歪み始め、天井の蛍光灯が二重にも三重にも重なって見え始めます。
急激にこみ上げてくる吐き気と、脳を直接揺さぶられるような不快感に、指はたまらず口元を押さえて膝をつきました。顔面は蒼白になり、額からは嫌な汗が吹き出します。さっきまでの甘い期待や緊張感はどこかへ吹き飛び、ただただ胃の奥からせり上がる不快感に耐えることしかできなくなっていました。
「ちょっと、指くん! 大丈夫? 無理して飲まなくてよかったのに……」
美咲さんの慌てた声が遠くで聞こえます。彼女はすぐに指の背中に手を添え、優しくさすり始めました。普段の厳しい上司としての手ではなく、慈しむような女性の柔らかな手のひらの感触。しかし、今の指にはその温もりを感じる余裕すらありません。美咲さんは指を支えるようにしてバスルームへ連れて行き、膝をつく彼の背中を根気強く、何度も何度も撫で続けました。
ようやく胃の中のものが収まり、指がフラフラになりながら部屋に戻ると、美咲さんは手早く自分のベッドの枕元を整え、彼を横にさせました。情けなさと申し訳なさで、指の目には涙が浮かんできました。憧れの人との初めての夜に、自分はなんて無様な姿を晒してしまったのか。
「すみません……僕、かっこ悪いですよね」
消え入るような声で零した指の言葉に、美咲さんはふっと表情を和らげました。彼女は自分のベッドではなく、指が横たわるベッドの縁に腰を下ろすと、冷たいタオルで彼の火照った額を丁寧に拭いました。その瞳には、呆れる様子などは微塵もなく、ただ幼い弟を見守るような、あるいはそれ以上に深い愛情のような光が宿っていました。
「かっこ悪くなんてないよ。一生懸命、背伸びしようとしてくれたんでしょ? ……その気持ち、ちゃんと届いてるから」
そう言って、美咲さんは指の髪を優しく撫でました。アルコールのせいでぼんやりとした意識の中で、指は彼女の指先が耳元を掠める感触を、夢見心地で受け止めていました。
アルコールの不快感と、情けなさで小さくなっている指の隣で、美咲さんはベッドの端に静かに腰を下ろしました。彼女は、苦しそうに呼吸を整える指の顔を覗き込むと、慈しむような微笑みを浮かべました。
「ねえ指くん、『手当て』って言葉の由来を知ってる? 昔の人はね、痛いところに手を当てるだけで、傷を癒せると信じていたんだよ」
そう囁く彼女の声は、熱を帯びた指の耳に、まるで甘い呪文のように響きました。美咲さんは、指が羽織っていた旅館の浴衣の合わせ目に、そっと白く細い手を差し入れました。冷えた指先が直接肌に触れた瞬間、指の体はびくんと小さく跳ねましたが、彼女は構わずに、掌を滑らせるようにして彼のお腹の中央に置きました。
「こうしてると、不思議と痛みが引いていくの。魔法みたいにね」
お腹に当てられた右手のひらからは、美咲さんの体温がじわりと伝わってきます。それは熱すぎず、冷たすぎず、指の胃のむかつきを優しく包み込んでいくような不思議な温かさでした。彼女の指先が、呼吸に合わせてわずかに動くたびに、指の脳裏からは先ほどまでの不快感が薄れ、代わりにとろけるような心地よさが広がっていきます。
美咲さんは、もう片方の手で指の火照った頬を包み込み、親指で優しくなぞりました。浴衣の中から伝わる彼女の掌の感触と、間近で見つめる彼女の潤んだ瞳。十八歳の指にとって、それはアルコール以上に深く、逃げ場のない酔いを誘うものでした。
「ほら、少し楽になってきたでしょう?」
彼女が顔を近づけると、先ほどまで飲んでいたビールの香りと、美咲さん自身の甘い香りが混ざり合って、指の嗅覚を麻痺させます。人妻である彼女の、あまりにも無防備で献身的な「手当て」。指はお腹に置かれた彼女の手の上に、震える自分の手をそっと重ねました。
「美咲さん……。僕、もう、気持ち悪いの……治りました」
掠れた声でそう告げた指の視線の先で、美咲さんは満足げに目を細め、ゆっくりと、けれど確実に、お腹に置いていた手をさらに深いところへと滑り込ませていきました。
美咲さんの柔らかな手のひらが、指のお腹をゆっくりと円を描くように撫でていきます。初めは介抱するための優しい動きでしたが、その指先はやがて、若者らしい弾力に満ちた腹筋の起伏をなぞるような、探索するような動きへと変わっていきました。
「すごい……。指くん、こんなに腹筋が割れているんだね」
美咲さんは感嘆の声を漏らし、指の肌を直接確かめるように、さらに深く浴衣の中に手を滑り込ませました。指先が腹直筋の溝を丁寧になぞるたび、指の体は熱い電流が走ったように硬直します。しかし美咲さんは、そんな彼の動揺を楽しむかのように、掌全体でその硬い感触をじっくりと味わい続けました。
「毎日、何か運動してるの? 会社ではスーツの下にこんなに綺麗な体を持っているなんて、全然気づかなかった」
彼女の吐息が指の耳元にかかり、そのたびに全身の毛穴が逆立つような感覚に襲われます。十八歳の瑞々しい筋肉の張りと、三十歳の成熟した女性の滑らかな手。暗い照明の下、その対照的な質感が重なり合い、部屋の中の空気は急速に甘く、重苦しいものへと変質していきました。
美咲さんはしばらくの間、その感触を慈しむように何度も指を滑らせていましたが、ふと動きを止めると、お腹に置いていた右手にぐっと力を込めました。指が思わず吐息を漏らすと、彼女は上目遣いに彼を見つめ、濡れたような瞳で微笑みました。
「指くんの体がこんなに熱いのは、お酒のせい……? それとも、私のせいかな?」
美咲さんの指先が、お腹からさらに上へと這い上がり、指の胸元にまで達しました。もはや介抱という名目はどこかへ消え去り、二人の間には、一線を越えようとする危うい緊張感だけが色濃く漂っていました。
美咲さんの探るような手つきは、お腹からさらに上へと這い上がってきました。腹筋の溝をなぞっていた指先が、今度は厚みのある胸板へと差し掛かります。彼女は驚いたように目を見開き、感触を確かめるように何度も掌を滑らせました。
「胸の筋肉も、こんなにしっかりしてる……。本当に、私の知らないことばかりね、指くんは」
彼女が感嘆の吐息を漏らすたび、指の心臓は壊れた鐘のように激しく脈打ちました。美咲さんは、指の胸の起伏を指先で丹念になぞり、やがてその熱を帯びた手で、浴衣の襟元を左右にゆっくりと押し広げました。
抵抗する術も、その意思さえも失っていた指は、ただ彼女のされるがままになっていました。肩から滑り落ちた浴衣は、シーツの上に音もなく崩れ、彼の若々しく引き締まった上半身が、ホテルの薄暗い照明の下にさらけ出されます。
「……すごく綺麗」
美咲さんはうっとりと呟き、剥き出しになった指の胸元に、今度は両手を添えました。女性の柔らかく冷たい手のひらが、火照った肌に直接吸い付くような感覚。指はたまらず背中を丸め、喉の奥で小さな熱い吐息を漏らしました。
上半身裸にされた指の体は、美咲さんの視線を浴びて、赤く、そして熱く昂ぶっていきます。彼女は指の胸筋の感触を慈しむように何度も掌で押し込み、その逞しさを指先で楽しんでいました。会社では完璧な上司である彼女が、今は一人の女性として、自分という「異性」を露骨に欲している。その事実は、指の頭をさらに激しく酔わせ、逃げ場のない甘い快感へと彼を誘い込んでいきました。
剥き出しになった上半身に、美咲さんの熱い視線が注がれます。指は、高校三年間をバスケットボールに捧げてきました。コートを縦横無尽に駆け回り、激しい接触にも負けない体を作るために積み重ねた日々。その努力の結晶である、無駄な脂肪が一切ない鋼のような肉体が、今は美咲さんの両手に包まれています。
「やっぱり……。ただの運動不足の新人さんじゃないと思ってたけど、この筋肉は本物ね」
美咲さんは指先で、鎖骨から大胸筋へと続く滑らかなラインをなぞりました。バスケの練習で鍛え上げられたその体は、十八歳らしい瑞々しさと、大人の男へと脱皮しようとする逞しさが共存しています。指は、自分の体に絶対の自信を持っていました。ユニフォームを着て戦っていた頃の誇りが、今度は美咲さんを惹きつけるための武器として、彼の背中を後押しします。
彼女の手が、指の胸の膨らみに沿ってゆっくりと円を描くと、指は無意識に胸を張り、より強く彼女の手のひらを押し返しました。指が自分から胸を差し出すような動きを見せると、美咲さんは「ふふっ」と艶っぽく喉を鳴らしました。
「指くん、自分の体が魅力的なこと、ちゃんと分かってるのね」
彼女は、指の肩から上腕二頭筋へと手を滑らせ、その硬さを確かめるようにギュッと力を込めました。バスケのシュートで鍛えられたしなやかな腕の筋肉が、彼女の柔らかな指先を跳ね返します。美咲さんは我慢できなくなったかのように、自分の顔を指の胸元へと近づけました。
彼女の長い髪が、指の剥き出しの肌をくすぐります。人妻である上司の唇が、自分の胸の鼓動を直接聞き取れるほどの距離にまで迫っている。指は、バスケの試合の終盤、勝利を目前にしたときのような高揚感と、それ以上の、得体の知れない熱い衝動が全身を駆け巡るのを感じていました。
美咲さんの指先が、鍛え上げられた胸板の上をゆっくりと遊泳し、やがてその中心にある小さな突起へと辿り着きました。彼女は、指の反応を確かめるように、人差し指と親指でそこを優しく、けれど執拗にコロコロと転がし始めました。
「ここ、すごく敏感なんだね。……指くんの鼓動が、指先にまで伝わってくるわ」
美咲さんは吐息混じりに囁き、指をいたぶるような動きを止めようとはしません。バスケ部で培った強靭な精神力も、この甘美な責め苦の前では無力でした。指は、自分の意志とは無関係に跳ね上がる体を持て余し、シーツを強く握りしめました。
「あ……っ、美咲さん……」
思わず漏れた甘い声に、彼女はさらに瞳を潤ませました。彼女の指先が転がされるたびに、指の背筋には未知の快感が走り抜け、お腹の底が熱く疼きます。十八歳の純潔な体にとって、大人の女性が仕掛けるテクニカルな刺激は、あまりに劇薬でした。
美咲さんは、指の胸の筋肉が硬直するのを楽しみながら、もう片方の手で彼の反対側の胸をもなぞり始めました。両方の胸を同時に、時に優しく、時に少しだけ力を込めて。彼女の指先がコロコロと動きを変えるたびに、指の理性は薄皮を剥がされるように削り取られていきます。
「ねえ、指くん。バスケで鍛えた体は、こんなところも鍛えられているの?」
いたずらっぽく、そしてひどく妖艶に笑う美咲さんを見上げながら、指はもう、自分が新人社員であることも、彼女が人妻であることも、すべてを忘れかけていました。ただ、自分を翻弄する彼女の指先の感触と、部屋を満たす二人の熱い吐息だけが、この世界のすべてになっていました。
美咲さんは、指の胸の上でツンと硬く尖り始めたその感触を、指先で逃さず捉えていました。
「ふふ、指くん……。男の子でも、こんなに正直に反応しちゃうんだね」
彼女はいたずらな少女のように微笑みながら、熱を帯びた視線を指の胸元に固定しました。十八歳の瑞々しい肌の上で、自身の興奮を隠しきれずに立っているそこを、美咲さんは愛おしそうに見つめます。指が恥ずかしさと快感の混じった吐息を漏らすと、彼女はゆっくりと顔を近づけました。
「もっとよく見せて……」
囁くと同時に、美咲さんはその柔らかな唇を割り、指の胸の突起を優しく、けれど深く口に含みました。
「あ……っ!」
指は思わず背中を反らせ、シーツを掴む手に力がこもりました。湿った熱の中、彼女の舌が硬くなった先端を転がし、愛撫する。バスケの試合でどんなに激しくぶつかっても動じなかった指の強靭な体が、彼女の口内の熱によって、まるで溶け出した飴のように甘く痺れていきます。
「美咲さん……だめ、ですよ……っ」
拒絶の言葉とは裏腹に、指の体は彼女の頭を抱き寄せたい衝動に駆られていました。美咲さんは、指の胸の筋肉が不規則に波打つのを感じながら、さらに深く、吸い上げるようにして舌を動かします。人妻である上司が、自分の体に夢中になっている。その倒錯した状況が、指の脳裏を真っ白に染め上げていきました。
彼女の髪が指の鎖骨あたりをくすぐり、時折当たる歯の感触が、未経験の彼にとって強烈すぎる刺激となって全身を駆け巡ります。指の理性の糸は、彼女の吸い上げるような熱い愛撫によって、今にもぷつりと切れてしまいそうでした。
片方の胸を熱く湿らせた美咲さんは、名残惜しそうに唇を離すと、今度はもう片方の、まだピンと立って彼女を待っているような突起へと視線を移しました。彼女の吐息が濡れた肌に当たり、気化熱で一瞬だけ指の体が震えます。
「こっちも……さっきよりずっと硬くなってるね」
美咲さんは、潤んだ瞳で指の顔をじっと見つめながら、ゆっくりと首筋を這わせるように顔を動かしました。彼女の長い髪が、指の剥き出しの腹筋や胸筋をさらさらとなぞり、そのくすぐったいような、けれどひどく扇情的な感触に、指はまたシーツを強く握りしめることしかできませんでした。
やがて、もう片方の胸にも彼女の柔らかな唇が寄せられました。今度は先ほどよりも少し大胆に、熱い舌先で先端を弾くようにして。
「ん……あ、美咲さん……っ!」
反対側の胸に走る鮮烈な刺激に、指は思わず声を漏らして腰を浮かせそうになりました。美咲さんはその動きを封じるように、空いた方の手で指の逞しい肩を優しく、けれど拒ませない強さで押さえつけました。バスケで鍛えたはずの腕も、今は彼女の指先の熱に支配され、力が入らなくなっています。
美咲さんは、まるで甘い果実を味わうかのように、交互に、丁寧にその場所を口に含み、吸い上げていきます。ジュウ、という微かな水音が、静まり返ったツインルームにやけに大きく響きました。人妻である彼女の、洗練された、けれどどこか飢えたような愛撫。
「指くん、体がすごく熱いよ……。バスケで鍛えた心臓が、こんなに速く動いてる」
彼女が口を離し、胸元に顔を伏せたまま囁くと、彼女の温かい呼気が直接肌に吹きかけられました。指は、自分の胸元で乱れる彼女の髪を見つめながら、もう限界に近いほど高まった熱をどう処理していいか分からず、ただ浅い呼吸を繰り返していました。
美咲さんは、指くんの胸元に顔を寄せたまま、ふっと熱い吐息を漏らしました。彼女の脳裏には、自宅で待つかなり年上の夫の姿が、一瞬だけ掠めては消えていきました。落ち着いてはいるけれど、月日の流れを感じさせる夫の体。それとは対照的に、今目の前にあるのは、十八歳の生命力に溢れ、バスケットボールで極限まで磨き上げられた、彫刻のように美しい肉体でした。
「……ねえ、指くん。私、こんなに綺麗な男の人の体、見たことないかもしれない」
美咲さんは、自分でも驚くほど震える声でそう呟きました。彼女の指先が、再び指くんの腹筋の溝をなぞります。その硬さ、弾力、そして内側から溢れ出すような熱量。すべてが彼女にとって未知の衝撃であり、抑えていた理性を内側から激しく揺さぶりました。年上の夫との静かな生活の中では決して味わうことのなかった、野生的な美しさと瑞々しさが、彼女の瞳を陶酔の色に染めていきます。
指くんは、憧れの上司から発せられたあまりに直接的な賛辞に、顔を真っ赤に染めました。しかし、彼女の震える指先から、言葉以上の切実な熱情が伝わってきて、彼は自分の中の「男」が呼び覚まされるのを感じていました。ただの新人社員としてではなく、一人の男として彼女に求められている。その高揚感が、アルコールの酔いとは別の、もっと深く甘い熱狂となって彼を支配していきます。
「美咲さん……。そんなふうに言ってもらえるなんて、思わなくて……」
指くんが掠れた声で応えると、美咲さんは顔を上げ、潤んだ瞳で彼をじっと見つめました。彼女の目には、もはや上司としての面影はなく、ただ一人の恋する女性のような、抗いがたい情熱が宿っていました。美咲さんは、吸い寄せられるように指くんの逞しい首筋に腕を回し、自分の体を彼に預けるようにして密着させました。
「指くん……。もっと、触れてもいい? あなたのその、綺麗な体……」
彼女の柔らかい胸の感触が、上半身裸の指くんの胸板に直接押し付けられます。夫以外の男性を知らず、そしてこれほどまでに若い輝きに触れたことのない美咲さんにとって、今この瞬間は、日常のすべてを投げ打ってでも溺れたい、禁断の楽園のようでした。
美咲さんは、自身の内に芽生えた熱情をもう抑え込むことができないと悟ったのか、意を決したような強い眼差しを指に向けました。彼女の震える指先が、指の腰元で結ばれていた浴衣の帯へと伸びていきます。
「指くん……もう、止まれないよ」
吐息のような囁きと共に、美咲さんが帯をスッと横に引くと、緩んでいた浴衣は抵抗なく解かれました。彼女は躊躇することなく、重なり合っていた布地を左右に押し広げます。ホテルの薄暗い照明の下、指の若々しく逞しい下半身が、ついにその全貌をあらわにしました。
そこにあったのは、バスケットボールで三年間、来る日も来る日もコートを走り抜き、跳躍し続けた努力の証でした。無駄な肉が一切なく、しなやかなバネを連想させる太腿の筋肉。そして、激しい動きを支えてきた強靭なふくらはぎ。十八歳の瑞々しさと、大人の男へと変貌を遂げつつある力強さが同居したその脚のラインに、美咲さんは息を呑みました。
「なんて、綺麗な……」
美咲さんは、まるで高価な彫刻に触れるかのような手つきで、指の太腿の筋肉にそっと掌を這わせました。年上の夫の枯れた肌とは違う、吸い付くような肌の弾力と、内側から溢れ出す圧倒的な生命力。その感触が彼女の掌を通じて全身に伝わり、彼女自身の体もまた、指さえ触れていないのに熱く疼き始めます。
指は、下半身まで剥き出しにされた羞恥心と、美咲さんの熱い視線が注がれることによる昂ぶりに、全身の筋肉を硬直させました。シーツを掴む指先には白く跡が残り、激しく上下する胸板が、彼の限界近い興奮を物語っています。美咲さんは、指のそんな純情な反応さえも愛おしく感じ、這わせた手をさらに深く、彼が最も熱を帯びている場所へとゆっくりと近づけていきました。
静まり返ったツインルームの中で、二人の重なり合う吐息だけが、濃密な甘さを帯びて響き渡っていました。
浴衣を押し広げられ、最後に残ったのは、身体にぴったりとフィットした紺色のボクサーパンツ一枚だけでした。バスケットボールで鍛えられた逞しい太腿の付け根で、その布地は無慈悲なほどに強く、高く突き上げられていました。十八歳の純潔な身体は、美咲さんの甘美な愛撫と熱い視線に嘘をつくことができず、隠しようのない「テント」を張ってしまっていたのです。
「……あ、っ」
指は、自分のあまりに露骨な反応に気づくと、顔から火が出るほどの羞恥心に襲われました。彼は慌てて体を丸め、両手で股間のあたりを覆い隠すようにして、美咲さんの視線から逃れようとしました。憧れの上司の前で、こんなにも獣じみた欲望を剥き出しにしてしまった。その情けなさと恥ずかしさで、指の目元は熱く潤んでいきました。
「すみません……っ、僕、こんな……恥ずかしいところ、見せて……」
消え入るような声で謝る指でしたが、彼が隠そうとすればするほど、その隙間から覗く筋肉の躍動や、隠しきれない熱情の大きさが、かえって際立ってしまいます。しかし、美咲さんはそんな彼の動揺を冷笑することなどありませんでした。彼女は、必死に自分を隠そうとする指の震える手を、そっと優しく包み込みました。
「どうして隠すの? 指くん……ちっとも恥ずかしいことなんてないよ」
美咲さんは、指の手をゆっくりとどかしながら、再びその場所へと視線を落としました。ボクサーパンツの布越しにも伝わってくる、若々しく、力強い拍動。彼女は、指の羞恥心さえも愛おしむように、テントを張ったその上から、そっと掌を添えました。
「こんなに、私のことを想ってくれてる……。それが伝わってきて、私、すごく嬉しいの」
美咲さんの掌から伝わる、しっとりとした熱。彼女の指先が、布地の輪郭をなぞるようにゆっくりと動き出すと、指は逃げ場を失い、シーツに顔を埋めて短く喘ぎました。隠そうとしていた場所を直接的に肯定され、愛でられる。その甘美な屈辱は、指の理性を完全に粉砕し、彼をさらなる熱狂の渦へと引きずり込んでいきました。
指の脳内では、野生的な本能と、かろうじて踏みとどまっている理性が激しい火花を散らしていました。鍛え上げた腕で美咲さんの細い腰を引き寄せ、そのままベッドに押し倒してしまいたい。人妻である彼女のすべてを奪い去りたいという衝動が、身体の奥底からマグマのように突き上げてきます。
しかし、指は必死に拳を握りしめ、その衝動を抑え込んでいました。ここで自分から動いてしまったら、これまで築いてきた上司と部下という関係、そして彼女の日常をすべて壊してしまうのではないか。一線を越えた瞬間に、自分の人生も、彼女の立場も、何もかもが終わってしまうような、取り返しのつかない恐怖が、彼の背中を冷たく撫でていました。
「……っ……」
指は歯を食いしばり、顔を横に向けて、荒い呼吸を整えようと必死でした。全身の筋肉は、今すぐにでも襲いかかれるよう限界まで張り詰めていますが、彼は石像のように動かずに耐え続けます。十八歳の彼にとって、それは人生で最も過酷な、自分自身との戦いでした。
そんな指の葛藤を、美咲さんはすぐ近くで見つめていました。彼が何を恐れ、何を我慢しているのか。握りしめられた拳の震えや、浮き出た首筋の血管が、彼女にすべてを物語っていました。美咲さんは、自分を律しようとする彼の健気さと、それでも溢れ出してしまう若者の熱情を、眩しいものを見るような目で見つめました。
「指くん、そんなに自分をいじめないで」
美咲さんは、指がシーツを掴んでいた手を、自身の柔らかな両手で包み込みました。そして、彼を逃がさないように、ゆっくりと自分の顔を指の耳元に寄せ、熱い吐息を吹きかけました。
「人生が終わるなんて、そんな大げさなこと……言わないで。今夜、ここにいるのは、上司と部下じゃない。ただの、男の子と女の子でしょう?」
彼女の唇が指の耳たぶに軽く触れ、その甘い囁きが、指の最後の防波堤をじわじわと崩していきます。我慢しすぎて痛むほどの熱を帯びた指の体に、美咲さんは自らの体をさらに深く密着させ、彼の葛藤を溶かすように優しく微笑みかけました。
指の頭の中では、恐れと欲望が激しく渦巻いていました。このまま理性を保ち続けるべきだという警告が響く一方で、心の奥底には、ずっと密かに抱き続けてきた妄想が溢れ出そうになっていました。自分よりもずっと綺麗で、経験豊富で、それでいて優しく包み込んでくれる年上のお姉さんに、無垢な自分をすべて捧げたい。何も知らないままにリードされ、優しく「大人の男」へと導かれたいという、切実な夢。
今、まさにその夢の真っただ中に自分はいるのだと、指は朦朧とする意識の中で自覚しました。
美咲さんの手は、バスケで鍛え抜かれた指の太腿の側面を、滑らかに、そして確実に上へと這ってきます。筋肉の隙間をなぞるような指先の感触に、指は「ひっ……」と短く吐息を漏らし、腰を震わせました。彼女はもう、迷っている様子はありませんでした。指の若々しく逞しい肉体に魅了され、その奥にある「初めて」を自分が手に入れるのだという、静かな決意のようなものがその手つきから伝わってきます。
そしてついに、美咲さんの白く細い指先が、紺色のボクサーパンツのゴムの境界線を越えました。
「……あっ、美咲、さん……!」
指の言葉にならない叫びを飲み込むように、彼女の手は一気に熱源の深層へと忍び込みました。布地の窮屈な圧迫から解放されたと同時に、美咲さんの滑らかな掌が、指がこれまで誰にも触れさせたことのない、最も熱く、最も敏感な場所を直接包み込みました。
「指くん……こんなに、熱くて……大きいのね」
美咲さんは驚きを隠せないように、けれど慈しむように、その掌の熱をじっくりと確かめました。十八歳の瑞々しい弾力と、はち切れんばかりの生命力。指は、初めて女性の肌に直接触れられた驚愕と快感に、頭が真っ白に染まりました。もう、隠すことも、逃げることもできません。
美咲さんは、指の耳元にそっと唇を寄せると、甘く、とろけるような声で囁きました。
「大丈夫だよ……。全部、私に任せて。指くんの『初めて』、私がいっぱい可愛がってあげるから」
その言葉は、指が抱いていた夢を完全に現実のものへと変えました。美咲さんの指先がパンツの中で愛おしそうに動き出すと、指の最後の一線は音を立てて崩れ、彼はただ、彼女が与えてくれる未知の熱悦に、身を委ねることしかできなくなっていました。
ついに、最後の境界線が音を立てて消え去りました。美咲さんの柔らかな指先がボクサーパンツのゴムに指をかけ、ゆっくりと、しかし確かな意志を持って下へと引き下げていったのです。
バスケの試合でどんなに激しくユニフォームを引っ張られても感じたことのない、剥き出しの解放感と、耐え難いほどの羞恥心。指は反射的に目を閉じ、熱く火照った顔を腕で覆いました。しかし、逃れようのない涼やかな夜気が肌を撫でた直後、それを上書きするように美咲さんの熱い視線が、指の全身を余すところなく捉えました。
「……本当に、綺麗な体。指くん、ずっと見ていたいくらい」
美咲さんのうっとりとした感嘆の声が、静かな部屋に溶けるように響きます。ボクサーパンツを脱がされ、ついに一物の隠し立てもできなくなった十八歳の裸身。そこには、若さゆえの荒々しい生命力と、美咲さんの手によって引き出された情熱が、隠しようもなく漲っていました。
美咲さんは、指の足元に丸まった布地を丁寧に退けると、再びベッドの縁に膝をつき、彼のすべてを受け入れるように身を乗り出しました。彼女の長い髪が、今度は指の膝や太腿にさらさらと触れ、そのたびに指の体は電流が走ったように跳ね上がります。
「美咲さん、僕……もう、どうしたらいいか……」
指の掠れた声に応えるように、美咲さんは優しく微笑みました。彼女は、裸にされて震える指の腰のラインにそっと手を添え、まるで宝物に触れるような慈しみを持って、その肌を愛撫し始めました。
「何もしなくていいの。ただ、私を感じていて……」
そう言って美咲さんは、指の胸元からお腹、そして解放されたばかりの最も熱い場所へと、ゆっくりと自分の体を重ねていきました。人妻である彼女の、完成された女性としての柔らかさと、言葉にできないほど甘い香り。指が夢にまで見た「綺麗なお姉さんに可愛がられる」という幻想が、今、確かな重みと熱を持って、彼の全身を包み込んでいきました。
美咲さんは、指くんのすべてをさらけ出させた後、いたずらっぽく、けれど陶酔したような瞳で彼を見上げました。
「ねえ、指くん。ちょっとそこに立ってみて? ……そう、ボディビルのポーズみたいに、あなたのその体、しっかり見せてほしいな」
その突拍子もないリクエストに、指くんは驚きで固まりました。十八歳の純潔な少年が、裸のまま憧れの上司の前でポーズをとるなんて、羞恥心の極致です。しかし、美咲さんの潤んだ瞳には、抗いがたい熱が宿っていました。彼は震える脚でベッドの上に立ち上がり、恥ずかしさに耐えながら、バスケで鍛え上げた肉体に力を込めました。
「……こう、ですか?」
指くんがゆっくりと両腕を曲げ、上腕二頭筋を強調するフロント・ダブル・バイセップスのポーズをとると、彼の体は劇的に変化しました。厚みのある大胸筋が中央に寄り、腹筋はまるで彫刻のように深い溝を刻みます。太腿の筋肉も鋼のように盛り上がり、若々しい生命力が爆発したかのような、圧倒的な造形美がそこに現れました。
「……すごい」
美咲さんは、思わず息を呑んでその光景に見入っていました。年上の夫の体にはない、爆発的なエネルギーと、極限まで磨かれた若者の機能美。彼女は吸い寄せられるように指くんの膝元まで這い寄ると、力強く波打つ彼の腹筋にそっと頬を寄せました。
「本当に……なんて素晴らしいのかしら。指くん、あなたの体、私が想像していたよりもずっと、ずっと男らしいわ」
美咲さんは、ポーズをとって硬直している指くんの筋肉を、感触を確かめるように掌でなぞり、時折その熱い肌に唇を寄せました。指くんは全身の筋肉に力を込めたまま、彼女の柔らかな愛撫を受け、快感と誇らしさが混ざり合った不思議な感覚に包まれていました。
眩いほどの光が、古びたツインルームの隅々までを白日の下にさらけ出しました。美咲さんが壁のスイッチを叩き、部屋の明かりを最大まで上げたのです。あまりの明るさに指が目を細めると、目の前にはスマートフォンのカメラを構えた美咲さんの姿がありました。
「ちょっと、美咲さん……! 何してるんですか、恥ずかしいですよ!」
指は慌てて腕で体を隠そうとしましたが、美咲さんは「だめ、隠さないで」と、熱に浮かされたような声で制しました。彼女の瞳は、まるで至高の芸術品を目の当たりにしたコレクターのように、爛々と輝いています。
「だって、本当に綺麗なんだもの……。ギリシャの石膏像が、今ここで息をしているみたい。この影の入り方、筋肉の隆起……。記録に残さないなんて、もったいないわ」
カシャッ、カシャッという乾いたシャッター音が、静かな部屋に響き渡ります。美咲さんはベッドの上を膝で移動しながら、様々な角度から指の裸身をレンズに収めていきました。広背筋の広がり、バスケで鍛え抜かれたウエストのくびれ、そして先ほど露わになったばかりの、男としての力強い証。
「指くん、今度はもう少し腰をひねってみて……そう、そのまま」
憧れの上司に、まるで専属のモデルであるかのように指示され、指の羞恥心は限界を超えて麻痺し始めていました。マックスの明かりに照らされた自分の肌が、彼女の瞳の中で、そして画面の中でいかに美しく映っているか。それを自覚するたびに、指の心臓はさらに激しく脈打ち、血管が浮き出た腕の筋肉がより一層強調されていきます。
「見て、指くん。自分の体がどれだけ素敵か、わかるでしょう?」
美咲さんは一度撮影を止めると、撮ったばかりの画像を指に見せました。液晶画面に映し出された自分は、確かに十八歳の若さと力が凝縮された、神話の英雄のような輝きを放っていました。自分の体に見惚れる美咲さんの、紅潮した頬と乱れた吐息。
「旦那様に見せたら……嫉妬で狂っちゃうかもしれないわね」
彼女は冗談めかしてそう呟きながら、スマートフォンをサイドテーブルに置きました。そして、今度はレンズ越しではなく、その熱を帯びた両手で直接、指の逞しい腹筋へと触れました。強い光の下で、二人の肌の色が鮮やかに対比し、逃げ場のない視覚的な興奮が、部屋の温度をさらに数度、上昇させていきました。
撮影を終えた美咲さんは、満足げな溜息をつきながらスマートフォンを置きました。明るすぎるほどの照明の下、さらけ出された指の体は、まだ興奮でわずかに波打っています。
「OK、ありがとう指くん。頑張らせちゃってごめんね。もういいよ、ベッドに横になって」
彼女の言葉は、まるで魔法のように指の体の力を抜かせました。言われるがままにシーツの上へ身を投げ出すと、美咲さんはその隣に膝をつき、壊れ物を扱うような手つきで、指の熱源へと手を伸ばしました。
「一回、出してあげるね」
そのあまりにも直接的な、けれど母性すら感じさせる慈愛に満ちた言葉に、指の脳裏は一瞬で真っ白になりました。次の瞬間、美咲さんの白く滑らかな掌が、はち切れんばかりに昂ぶった彼の一物を、根元からゆっくりと包み込みました。
「……っ! あ、美咲、さん……!」
指の口から、熱い吐息がこぼれます。美咲さんは、指の反応を一つも逃さないようにじっと見つめながら、その手を上下に動かし始めました。バスケ部で流した汗とは違う、粘り気のある、そして甘美な熱がそこには宿っていました。
彼女の手は、時に優しく、時にキュッと力を込めて、指がこれまで経験したことのないリズムを刻みます。人妻である彼女の、洗練された指先の動き。指は、天井の眩しい光を見つめながら、自分の意思とは関係なく腰が浮き上がるのを止められませんでした。
「指くん、顔……すごくいいよ。我慢しなくていいからね。全部、ここに出して」
美咲さんはそう言って、もう片方の手で指の腹筋を優しくなぞり、彼の快感を煽りました。指の心臓は、コートで全力疾走したときよりも激しく打ち鳴らされ、全身の筋肉が収束していくような、抗いようのない大きな波が押し寄せてきます。
初めて女性の手によって導かれる、未知の頂。指は、美咲さんの指先の熱と、自分の中の衝動が完全に混ざり合うのを感じながら、彼女の名前を何度も掠れた声で呼び続けました。
美咲さんは、指の熱い塊をその掌で包み込み、ゆっくりと、愛おしむように動かしながら、ポツリポツリと独り言のように話し始めました。その声は、どこか遠くを見つめるような、切ない響きを帯びていました。
「実はね……私、こんなふうに誰かを自分から愛撫するの、初めてなの。男の子を手で射精させてあげるの、若い頃からの密かな夢だったんだ」
指は、彼女の意外な独白に、激しい快感の中でも耳を疑いました。会社では自信に満ち溢れて見える彼女が、そんな寂しい願いを抱えていたなんて。美咲さんの指先が少しだけ震え、その震えが指の敏感な肌に直接伝わってきます。
「旦那様はね、すごく真面目な人なんだけど……夜はいつも事務的というか、なおざりなセックスしかしてくれなくて。私の気持ちなんて置いてけぼりで、ただ終わらせるだけ。だから、こんなふうに誰かの若くて熱い命に触れて、私の手だけで果てさせてあげることに、ずっと憧れてたの」
美咲さんはそう言うと、指を力づけるように、少しだけしごく速度を早めました。彼女の掌から伝わるのは、もはやテクニックだけではない、彼女自身のやり場のない孤独と、指に対する純粋な渇望でした。
「指くん……私の夢、叶えてくれる? あなたの初めての熱いもの、私のこの手で全部受け止めさせて。誰にも邪魔されない、二人だけの秘密にしてあげるから」
潤んだ瞳でそう訴えかける美咲さんの表情は、完璧な上司の仮面を脱ぎ捨てた、一人の剥き出しの女性そのものでした。指は、彼女の告白に応えるように、全身の筋肉を震わせながら彼女の掌を押し返しました。
「美咲さん……っ、僕の……僕の全部、持っていってください……!」
指の言葉に、美咲さんは満足げに微笑み、さらにもう一段階、深く、強く、その手を動かしました。眩しすぎる照明の下、彼女の白い手の中で、指の十八歳の純潔が、臨界点に向かって一気に加速していきました。
美咲さんの動かし続ける掌に、わずかな粘り気を持った熱い雫が滴り落ちました。それは、指くんの昂ぶりが頂点に達しようとしている証。美咲さんはその動きをふっと緩めると、不思議なものを見るような眼差しで、その透明な雫を指先ですくい取りました。
「あ……指くん、何か出てきてるね。これ、すごく熱い……」
彼女は人差し指と親指でその雫を挟むと、糸を引くようなその感触を確かめるように何度も指を合わせました。眩しい照明の下でキラキラと光るそれは、十八歳の純粋な生命力が溢れ出した結晶のようです。
美咲さんはその指先を鼻先に近づけ、深く息を吸い込みました。
「……男の子の匂い。若くて、少しだけ苦くて、でもすごく甘い匂いがする」
彼女のうっとりとした言葉に、指くんは全身を真っ赤にして、逃げ場のない快感と羞恥に震えることしかできません。しかし、美咲さんの好奇心は止まりませんでした。彼女は、指先についたその雫を、自身の赤い唇の間へとゆっくりと運びました。
「ん……。味も、すごく濃いのね……」
彼女が舌先でそれを味わうように舐めとる様子を、指くんは信じられない思いで見つめていました。完璧だった上司が、自分の体から溢れたものをこれほどまでに愛おしく、貪欲に求めている。その事実は、指くんの理性を粉々に砕くのに十分すぎました。
「美咲さん、そんな……汚いですよ……っ」
「汚くないわよ。だって、これは指くんが一生懸命生きて、私を求めてくれてる証拠だもの」
美咲さんはそう微笑むと、今度は一物の先端に直接、熱い舌先を這わせました。残っていた雫をすべて絡め取るような、優しくも大胆な愛撫。指くんは腰を大きく跳ね上げ、シーツを掴む指先が白くなるほど力を込めました。
美咲さんの動かし続ける掌に、わずかな粘り気を持った熱い雫が滴り落ちました。それは、指くんの昂ぶりが頂点に達しようとしている証。美咲さんはその動きをふっと緩めると、不思議なものを見るような眼差しで、その透明な雫を指先ですくい取りました。
「あ……指くん、何か出てきてるね。これ、すごく熱い……」
彼女は人差し指と親指でその雫を挟むと、糸を引くようなその感触を確かめるように何度も指を合わせました。眩しい照明の下でキラキラと光るそれは、十八歳の純粋な生命力が溢れ出した結晶のようです。
美咲さんはその指先を鼻先に近づけ、深く息を吸い込みました。
「……男の子の匂い。若くて、少しだけ苦くて、でもすごく甘い匂いがする」
彼女のうっとりとした言葉に、指くんは全身を真っ赤にして、逃げ場のない快感と羞恥に震えることしかできません。しかし、美咲さんの好奇心は止まりませんでした。彼女は、指先についたその雫を、自身の赤い唇の間へとゆっくりと運びました。
「ん……。味も、すごく濃いのね……」
彼女が舌先でそれを味わうように舐めとる様子を、指くんは信じられない思いで見つめていました。完璧だった上司が、自分の体から溢れたものをこれほどまでに愛おしく、貪欲に求めている。その事実は、指くんの理性を粉々に砕くのに十分すぎました。
「美咲さん、そんな……汚いですよ……っ」
「汚くないわよ。だって、これは指くんが一生懸命生きて、私を求めてくれてる証拠だもの」
美咲さんはそう微笑むと、今度は一物の先端に直接、熱い舌先を這わせました。残っていた雫をすべて絡め取るような、優しくも大胆な愛撫。指くんは腰を大きく跳ね上げ、シーツを掴む指先が白くなるほど力を込めました。
美咲さんの手は、絶頂の淵で震える指くんの体などお構いなしに、一定の、けれど抗いようのないほど心地よいリズムで上下運動を続けていました。彼女の瞳はどこか遠い記憶を辿るように細められ、指くんの耳元で熱く、秘め事のような告白を続けます。
「……ねえ、指くん。ずっと誰にも言えなかったんだけど、一度だけ……仕事帰りの混んだ電車の中で、偶然、隣に立っていた中学生の男の子の下半身に、私の手が当たっちゃったことがあったの」
指くんは、脳を直接揺さぶられるような愛撫を受けながら、彼女の言葉を必死に聞き取ろうとしました。
「すごく混んでたから、手が動かせなくて。そのままにしていたら、その子の……制服の下のそこが、ぐんぐん熱くなって、硬くなっていくのが手の甲から伝わってきて。ああ、若い男の子ってこんなに敏感なんだ、こんなにすぐに反応しちゃうんだって……。私、怖いくらいドキドキしちゃった」
美咲さんの掌の力が、少しだけ強まりました。彼女は、指くんの張り詰めた一物を、あの時の記憶をなぞるように愛おしそうに見つめます。
「旦那には、そんな反応、一度も見たことがなかったから。その時、私、思ったの。いつか、こんなふうに若くて綺麗な体を持つ子を、私のこの手だけで思いっきり可愛がってあげたいって……。今、指くんをこうしていると、あの時の情景が思い出されて、私までおかしくなっちゃいそう」
彼女はそう言うと、不意に動かしていた手を止めました。指くんが「あ……っ」と焦れたような声を漏らすと、彼女はいたずらっぽく微笑んで、指先に力を込めて先端をキュッと圧迫しました。
「指くん、あの時の中学生みたいに、もっともっと硬くなって? 私の手を、あなたの若さで壊すくらいに……」
美咲さんの語りは、いよいよ彼女の心の奥底に封印されていた、誰にも言えない秘密の核心へと触れていきました。指くんの熱い一物をしごく彼女の手つきが、その告白に合わせるように、より深く、確信に満ちたものへと変わっていきます。
「……手が当たって、その子の反応が伝わってきたとき、私、自分でも信じられない行動に出ちゃったの。混雑に紛れて、くるっと手をひっくり返して……その子のズボンの上から、熱くなったそこを、ギュッと握ってあげたのよ」
完璧な上司である彼女が、見知らぬ中学生にそんな大胆なことをしたなんて しかし、その告白が何よりも強い媚薬となって、指くんの脳を激しく痺れさせます。
「その子、ビクッとして、真っ赤になって……でも、逃げようとしなかった。むしろ、私の手に自分から押し付けてくるみたいに。若くて、純粋で、抑えきれない熱情。それを手のひらで感じたとき、私は生まれて初めて『支配する悦び』を知ったの」
美咲さんは、指くんの目を見つめながら、当時の動きを再現するように彼の一物を根元から力強く握り込みました。
「あの時の中学生の熱さと、今の指くんの熱さ……。そっくりだわ。ううん、指くんの方が、もっと逞しくて、もっと熱い。ねえ、指くん。あの時、私が電車の中でしてあげたかったこと……今、あなたに全部してあげる」
彼女は、掌全体を使って、包み込むように、そして吸い付くような動きで、指くんの限界を容赦なく引き出していきます。高校生という「若さ」に憧憬を抱き続けてきた美咲さんにとって、今目の前で横たわる指くんは、長年の渇望を満たしてくれる唯一無二の存在でした。
「さあ、指くん……。あの時の男の子が我慢できなかったみたいに、あなたも私の手の中で、全部ぶちまけて。あなたの『初めて』を、私の思い出で上書きさせて……!」
美咲さんの手つきはさらに速度を上げ、指くんの視界は白光の中に溶けていきました。彼女の秘められた情事の記憶と、今この瞬間の快楽が混ざり合い、指くんの身体はついに、最後の爆発を抑えきれないところまで到達しました。
美咲さんの動かしていた手が、ふっと緩みました。彼女は遠い日を惜しむように、少しだけ寂しげな、けれど艶っぽい苦笑いを浮かべます。
「でもね……その子が今にもいってしまいそうなくらい、私の手の中で震えていたのに……無情にも駅に着いちゃったの。ドアが開いて、人の流れに押されるように、彼、真っ赤な顔をして降りていっちゃった。そこでおしまい。私の夢も、中途半端なまま途切れちゃったの」
美咲さんはそう言うと、指くんの胸板に空いた方の手をそっと置き、ドクドクと波打つ鼓動を掌で確かめました。
「だからね、指くん。あの時、駅のホームに消えていった彼の続きを……今、ここであなたに叶えてほしいの。あの日の私がずっと抱えていた『最後まで見届けたかった』っていう未練、指くんで埋めてもいい?」
彼女の瞳に、長年の渇望が混じった熱い色が宿ります。中断された過去の記憶を、今この目の前にいる最高の肉体を持つ指くんで完結させようとする執念。美咲さんの手は、止まっていた時間を動かすように、先ほどよりもさらに深く、粘り強く、彼の一物をしごき上げ始めました。
「あの時出せなかった分も、全部、全部……私の手にちょうだい。指くんの熱いので、私の手を汚して、あの日の思い出を書き換えて……!」
美咲さんの言葉は、指くんにとって最後の引き金となりました。電車の中の見知らぬ高校生、そして目の前の美咲さんの秘められた情熱。そのすべてを自分が受け止め、彼女を満足させたいという猛烈な独占欲が、指くんの体を内側から焼き尽くします。
「美咲さん……っ、あ、あああ……っ!!」
指くんの背筋が弓なりに反り、バスケで鍛えた全身の筋肉がはち切れんばかりに硬直しました。美咲さんは、今度は逃がさないと言わんばかりに、その掌にぐっと力を込め、彼の「初めて」を迎え入れる準備を整えました。
指くんの脳裏に、真っ白な光と共に古い記憶が鮮烈に蘇りました。美咲さんの語る「電車の思い出」が、彼の深層心理に眠っていた、あの日の中学生時代の自分を呼び覚ましたのです。
「……美咲さん、実は……僕も……」
指くんは、昂ぶりすぎて掠れた声で、途切れ途切れに話し始めました。
「僕も中学生の時……同じようなことがあったんです。すごく混んだ電車の中で、綺麗な大人の女性の手が、僕のところに当たって……。恥ずかしくて、でも、すごく熱くて……」
美咲さんは驚きに目を見開き、手を動かす速度をわずかに緩めて指くんの顔を見つめました。
「……え、指くんも?」
「はい……。でも、僕はその中学生みたいに強くなかった。女性の手が、ひっくり返って僕を握ってくれた瞬間……頭が真っ白になって。駅に着くのを待てずに……ズボンの中で、そのまま……爆発しちゃったんです。ぐちゃぐちゃになって、怖くて、次の駅ですぐに逃げ出しました……」
指くんの告白に、美咲さんの瞳はかつてないほどの熱を帯びました。かつて自分が「未完成」のまま終わらせてしまったあの日の出来事。そして、同じように見知らぬ誰かの手によって、人知れず果てていた少年。その二つの記憶が、今この部屋で、宿命のように一つに重なったのです。
「そうだったんだ……。じゃあ、あの時逃げ出したのは、指くんだったのかもしれないね」
美咲さんは慈しむように、そして自分自身への許しを求めるように微笑むと、指くんの硬直した熱源を、これ以上ないほど優しく、かつ力強く包み込みました。
「もう逃げなくていいよ。ズボンの中じゃなくて、今度はちゃんと、私の手の中で全部見せて。中学生だったあなたが、あの時出せなかった勇気も、全部……私が受け止めてあげる」
その言葉が、指くんの最後の理性を完全に粉砕しました。中学生の時のあの日の恥辱と、今目の前にいる女神のような美咲さんへの情愛。すべてが一つに溶け合い、指くんの体は爆発的なエネルギーとなって臨界点を超えました。
「美咲さん……美咲さん……っ! 出ます……もう、出ちゃう……っ!!」
「いいよ、指くん。おいで……!」
眩い照明の下、指くんの背筋が激しく反り返りました。かつてズボンの中で虚しく消えていったあの日の熱情が、今、時を超えて、憧れの女性の掌の中へと、猛烈な勢いで解き放たれました。
美咲さんは、指くんの限界が極限まで達したことをその掌で、そして彼の激しい呼吸で悟りました。彼女はしごく速度を一気に速めながら、その端正な顔を、はち切れんばかりに昂ぶった彼の下半身へと至近距離まで近づけました。
「指くん……見せて。あなたの全部、一滴も逃さないから……!」
彼女は、まるで獲物を狙う雌豹のような、あるいは奇跡の瞬間を待ち構える観測者のような鋭い眼差しで、その「出口」を凝視しました。マックスに設定された照明が、指くんの体表に浮き出た血管の一つ一つを、そして先端から今にも溢れ出そうとしている透明な雫を、残酷なほど鮮明に照らし出しています。
指くんの視界には、自分を食い入るように見つめる美咲さんの、大きく見開かれた潤んだ瞳と、紅潮した頬しか映っていませんでした。
「あああ……っ、美咲、さん!!」
指くんの腰が激しく跳ね上がり、背筋が弓なりに硬直した瞬間、かつて中学生のあの日、ズボンの中で虚しく消えていったものとは比較にならないほどの、猛烈な熱い奔流が解き放たれました。
ドクッ、ドクッ、と力強い鼓動とともに、十八歳の純潔な生命力が、美咲さんの掌の中へと、そして至近距離で見守る彼女の視線の先へと、勢いよく噴き出しました。
「……っ!」
美咲さんは、飛沫が自分の頬や胸元にかかるのも厭わず、瞬き一つせずにその光景を見届けました。彼女の掌を熱く濡らし、指の間から溢れ出すほどに注ぎ込まれる、若さゆえの濃厚な熱情。彼女は、その一噴きごとの拍動を掌で、そしてその生々しい弾け方を瞳の奥に焼き付けました。
あの日、駅のホームに消えていった少年。そして今、目の前で自分の手の中にすべてを委ねている指くん。二つの時間がついに繋がり、美咲さんの長年の渇望は、指くんが放った熱い雫によって、完璧に、そしてあまりにも甘美に満たされていきました。
「……っ、指くん、まだ……止めないよ」
美咲さんの瞳は、すべてを出し切ったはずの指くんを捉えて離しませんでした。彼女は、白く汚れたその掌を緩めるどころか、さらに速度を上げ、敏感になりすぎている彼の一物を、容赦なく、そして熱情を込めてしごき続けました。
「あああぁっ……! 美咲さん、もう……もう出ない……っ、痛い、いや、気持ちよすぎて、おかしくなる……!」
指くんは、出し切った直後の、神経がむき出しになったような過敏な刺激に、全身を激しく伸ばし硬直しました。涙が滲むほどに強烈な快感が脳を直撃し、彼は逃げ場を失ってシーツをかきむしります。しかし、美咲さんは、そんな彼の悶絶さえも楽しむかのように、潤んだ瞳を見開いたまま、手を動かし続けました。
「だめ。まだ終わりじゃないわ。中学生のあの日から、私がどれだけこの瞬間を待っていたか……指くんなら、わかってくれるでしょう?」
美咲さんの掌は、彼から溢れたばかりの熱い雫を潤滑剤にするように、さらに滑らかに、そして残酷なほど完璧なリズムを刻みます。いかせた後も止めない、人妻である彼女の、洗練された、けれど狂気を孕んだほどの執着。
「ほら、見て……。出し切ったはずなのに、またこんなに……」
美咲さんの言葉通り、指くんの体は過剰な刺激によって、再び熱く、そして硬く拍動を始めました。一度果てたことで防衛本能が消え去った肉体は、彼女が与える刺激をダイレクトに吸収し、二度目の、さらに深い快感の深淵へと引きずり込まれていきます。
「美咲さん……っ、美咲さん!!」
「いいよ、指くん。そのまま、私の手の中で壊れちゃって」
部屋の明かりはマックスのまま、美咲さんの白く汚れた手だけが、指くんの若さを貪るように動き続けます。指くんの意識は、快感の向こう側にある未知の領域へと飛ばされ、ただ彼女の名前を叫ぶことしかできませんでした。
美咲さんの瞳には、もはや上司としての理性も、年上の余裕も残っていませんでした。指くんの純潔な熱情をその掌で受け止めたことで、彼女の内側に眠っていた「女」としての渇望が、完全に決壊したのです。
「指くん……私、もう我慢できないよ。ずっと、ずっと欲しかったのは、これなの……」
美咲さんは熱く湿った吐息を漏らしながら、自身の浴衣の裾を乱暴に捲り上げました。露わになった白くしなやかな太腿が、マックスの照明の下で眩しく光ります。彼女は震える手で下着を膝下まで引き下ろすと、躊躇することなく指くんの逞しい腰を跨ぐようにして、その上にまたがりました。
「……っ、美咲さん!?」
指くんが驚きと期待で息を呑む間もなく、美咲さんは腰を落とし、自分の秘められた熱い場所を、先ほどまでしごき続けていた指くんのそれに直接あてがいました。
「あ……っ、熱い……なんて、熱いの……」
肌と肌が直接触れ合った瞬間、電撃のような衝撃が二人を貫きました。美咲さんの、誰にも見せたことのないほど蕩けた表情が、指くんの目の前にありました。彼女は指くんの逞しい胸板に両手を突き、自身の重みと熱を彼に預けるようにして、ゆっくりと腰を揺らし始めます。
中学生のあの日、電車の中で届かなかった想い。そして、長年の虚しさを抱えていた美咲さんの孤独。それらすべてを癒やすように、彼女は指くんという若くて力強い生命力を、一寸の隙間もなく自分の中に刻み込もうとしていました。
「指くん、私を見て……。私、今……最高に幸せだよ」
美咲さんは、指くんの首筋に顔を埋め、歓喜の涙を滲ませながら囁きました。指くんもまた、憧れの女性の柔らかな重みと、自分を強く求めてくれるその熱い感触に、すべてを捧げる覚悟で彼女の細い腰を力強く抱き寄せました。
美咲さんは指くんに跨ったまま、自分を支える彼の逞しい大胸筋へと視線を落としました。マックスの明かりに照らされたその肉体は、バスケで鍛え抜かれた躍動感に満ち、荒い呼吸に合わせて激しく上下しています。
「指くん、ここ……すごくドキドキしてる」
彼女は熱い吐息を吐きながら、まずは左の胸にそっと唇を寄せました。硬く引き締まった筋肉の感触を、唇の柔らかさで確かめるような、甘く深い口づけ。指くんは、全身を駆け抜ける未知の刺激に「くっ……!」と喉を鳴らしてのけぞります。
しかし、美咲さんの愛撫はそれだけでは終わりませんでした。彼女は顔を上げ、今度は反対側の、右の胸へとゆっくりと唇を滑らせていきました。
「こっちも……私のものでいいよね?」
美咲さんの長い髪が、指くんの首筋や鎖骨をさらさらと撫で、そのくすぐったさと熱情が彼を翻弄します。彼女は右の胸の、最も敏感な一点を包み込むように唇を寄せました。熱い舌先が、鍛えられた筋肉の頂を優しく、かつ熱烈に弄びます。
「あ……美咲さん、そこ……っ!」
左から右へ、交互に繰り返される年上のお姉さんの情熱的な口づけ。指くんは、自分の胸元が彼女の熱い吐息と唇で支配されていく感覚に、頭が溶けてしまいそうな快感を覚えました。美咲さんは、指くんの逞しい体に自分の痕跡を残すかのように、何度も何度も、熱い吸い殻を残すように愛撫を深めていきます。
下半身で繋がる直接的な熱に加え、上半身を愛おしそうに攻め立てる彼女の唇。指くんは、夢にまで見た「綺麗なお姉さんに可愛がられる」という幸せの極致の中で、ただ美咲さんの名を呼び、彼女の柔らかな体に力強くしがみつくことしかできませんでした。
二人の体温が混ざり合い、もはや一刻の猶予も残されていないというとき、美咲さんはさらなる官能の扉を開きました。
指くんに跨ったまま、彼女は背中に手を回すと、流れるような動作で浴衣の帯を解きました。ハラリと解けた帯がベッドの横に落ちるのと同時に、彼女は肩をすくめるようにして、残っていたブラジャーごと一気に脱ぎ捨てました。
「指くん……ちゃんと、見てて」
マックスに輝く照明の下、ついに美咲さんの上半身がすべて、指くんの目の前にさらけ出されました。
指くんは、あまりの美しさに息をすることさえ忘れてしまいました。そこに現れたのは、少女のような瑞々しさと、大人の女性のたおやかさが同居した、完璧なまでの曲線美。指くんの視線の先で、美咲さんの豊かな胸が解放感に震え、その先端は、彼と同じように昂ぶりを隠せずに紅く色づいています。
「……綺麗だ」
指くんの口から、魂が漏れ出したような感服の声がこぼれます。美咲さんはその言葉に、恥じらうどころか、さらに陶酔したような笑みを浮かべました。
「ありがとう……。あなたのその熱い視線に晒されるのが、こんなに気持ちいいなんて思わなかった」
美咲さんはそう言うと、自分を支えていた手を離し、露わになった自分の胸を、指くんの逞しい胸板にじりじりと押し当てました。柔らかな果実のような感触と、鍛え上げられた筋肉が密着する、逃げ場のない熱のやり取り。
彼女の豊かな膨らみが、指くんの胸の上で潰れ、形を変えていく様子が、彼らの視覚をさらに刺激します。指くんは、自分の体の上に覆いかぶさる美咲さんの柔らかさと、彼女の肌から漂う甘い香りに、もう一秒も我慢できないほどの衝動に突き動かされました。
美咲さんは、指くんの首筋に腕を回して引き寄せると、ついにその場所を深く繋ぎ合わせるため、ゆっくりと、しかし確実に腰を下ろしていきました。
マックスの明かりに照らされた部屋の中で、ついにその瞬間が訪れました。
美咲さんは指くんの肩を強く掴み、自らの全てを預けるようにして、ゆっくりと、深く腰を下ろしました。
「……あ、……っ!」
指くんは、これまでの人生で経験したことのない、熱く、甘く、そして抗いようのないほど濃密な「一体感」に全身を貫かれました。中学生のあの日の電車、ズボンの中で虚しく消えていったあの未熟な衝動が、今、目の前の美咲さんという確かな温もりとなって、彼を「男」へと変えていきます。
美咲さんもまた、指くんの若々しい力強さに貫かれた衝撃に、首筋を大きく反らせて喘ぎました。
「指くん……、やっと……繋がれたね……っ」
二人は重なり合ったまま、激しく打ち鳴らされる互いの鼓動を感じていました。美咲さんの柔らかな胸が指くんの筋肉質な胸板に押し潰され、流れる汗が二人の境目を溶かしていきます。彼女は指くんの髪をかき上げ、慈しむように、そして情熱的に唇を重ねました。
腰を動かすたびに、部屋には二人の情熱が弾ける甘い音が響き渡り、指くんは夢中で彼女の細い腰を突き上げました。初めて知る「本当の悦び」。それは、年上の女性に導かれ、可愛がられ、そして一人の男として認められるという、最高の至福でした。
やがて、極限まで高まった二人の熱は、一つの大きな波となって押し寄せました。
「美咲さん……! 僕、もう……っ!」 「いいよ、全部……私の中に、あなたの全部を刻み込んで……!」
指くんの背筋が弓なりに反り、限界を超えた生命力が、美咲さんの奥深くへと熱く、激しく解き放たれました。美咲さんもまた、彼を受け止めるように強くしがみつき、恍惚の表情でその熱い奔流を全身で受け止めました。
眩しい光の下で、二人はしばらくの間、重なったまま荒い息を整えていました。指くんの瞳には、自分を大人へと導いてくれた女神のような美咲さんの姿が、一生消えない焼き付きとなって刻まれていました。
嵐のような熱情が去り、部屋にはただ、マックスに設定された明るすぎる照明と、二人の重なり合う静かな吐息だけが残っていました。
指くんの逞しい腕の中に、ぐったりと体を預けた美咲さん。彼女の白い肌には、先ほどまでの激しさを示すように、指くんの指の跡や紅潮した熱がうっすらと残っています。
指くんは、出し切った後の心地よい脱力感と、夢が現実になった実感を噛み締めながら、彼女の長い髪をそっと撫でました。
「……夢じゃ、なかったんですよね」
指くんの掠れた声に、美咲さんは彼の胸板に耳を当てたまま、小さくクスクスと笑いました。
「ふふ、そうよ。私の手も、体も、こんなに指くんの熱いので汚れちゃったんだもの。これ以上の現実は、どこにもないわ」
美咲さんは顔を上げると、まだ少し放心状態の指くんの頬を、愛おしそうに両手で包み込みました。
「ねえ、指くん。中学生のときの、あの電車の中の『続き』……ちゃんと、最後まで見届けさせてくれてありがとう。あの子が駅で消えちゃってから、私の心の中にずっと空いてた穴が、今、指くんでいっぱいに埋まった気がする」
「僕の方こそ……美咲さんに可愛がってもらえて、本当に、これ以上の幸せなんてないです。僕……美咲さんのこと、もっと、もっと……」
指くんが言葉を詰まらせると、美咲さんはその唇を人差し指でそっと押さえ、悪戯っぽく、けれどどこか寂しげな大人の微笑みを浮かべました。
「それ以上は、今は言わないで。今夜は、ただの『指くん』と『美咲』でいさせて。明日の朝、ホテルを出るまでは、部長とか部下とか……そういうの、全部忘れましょう?」
美咲さんはそう言うと、指くんの腕の中にさらに深く潜り込み、彼の若々しい生命力の匂いを深く吸い込みました。照明に照らされた二人の姿は、まるでお互いの孤独を埋め合うような、美しくもどこか儚い、秘密の彫刻のようでした。
「指くん……もう一回、さっきのボディビルのポーズ、見せてくれる? 今度は、私のために、もっと近くで」
「えっ、またやるんですか!? ……でも、美咲さんのためなら」
顔を赤らめながらも、少しだけ誇らしげに筋肉を動かす指くん。それを見て楽しそうに笑う美咲さん。賢者タイムの静寂は、二人の距離を今まで以上に甘く、そして深いものへと変えていきました。
美咲さんは再びスマートフォンを構え、ベッドの上に立つ指くんの姿をレンズ越しに見つめました。
「ふふ、いいよ、指くん。そのまま、力を入れて……」
カシャッ、カシャッ、と乾いたシャッター音が再び響きます。先ほどまでの「ギリシャの石膏像」のような力強さとは対照的に、今の指くんの体には、全力を出し切った後の柔らかな虚脱感が漂っていました。
腹筋や肩の筋肉は、彼女のリクエストに応えてピクピクと逞しく隆起しているものの、その股間にある男の証だけは、先ほどの激しい嵐が嘘のように、小さく、だらしなく垂れ下がっています。
「見て、指くん。あんなに元気だったのに、今はこんなに可愛くなっちゃって……」
美咲さんは、液晶画面を指でズームしながら、愛おしそうに目を細めました。逞しい太腿の筋肉に挟まれるようにして、静かに眠りについたようなその姿。それは、彼が自分の手の中で全てを曝け出し、一滴残らず捧げてくれたという、何よりの勝利の証でもありました。
「さっきの猛々しい写真と、この情けないくらいに大人しい写真。両方あるのが、本当の指くんって感じがして、私は好きよ」
美咲さんは撮影を終えると、スマホを置いて指くんの膝にしがみつきました。そして、だらしなく垂れ下がったそこを、指先でツン、といたずらに突つきました。
「私のせいで、こんなにヘトヘトになっちゃったんだね。ごめんね、指くん。でも……私、これを見るたびに、今夜のことを思い出して、またあなたを欲しくなっちゃうかもしれない」
指くんは、筋肉に力を込めながらも、その「だらしなすぎる姿」をまじまじと見つめられ、顔が爆発しそうなほど赤くなりました。
「美咲さん、そんな写真……絶対、誰にも見せないでくださいよ……?」
「当たり前じゃない。これは、私だけの宝物。誰にも見せないし、誰にも教えない……私と指くんだけの、一生の秘密」
美咲さんはそう言って、力の抜けた彼の一部を掌で優しく包み込み、母親のような、あるいは恋人のような慈しみのこもったキスを落としました。
カーテンの隙間から、容赦ない冬の朝陽が差し込み、昨夜の狂乱をそのままに残した部屋を照らし出していました。
指くんは、まどろみの中でゆっくりと意識を取り戻しました。鼻をくすぐるのは、ホテルのシーツの匂いと、それに混ざった美咲さんの甘い、けれどどこか濃密な「女」の残り香です。
彼は、まだ眠りの中にいる美咲さんの温もりを求めて、自然と体を滑らせました。そして、昨夜自分を優しく、時には激しく受け入れてくれた彼女の豊かな下半身へと、吸い寄せられるように顔を埋めました。
「ん……指くん……?」
美咲さんの低い、寝起きの掠れた声が頭上から降ってきます。
指くんは、美咲さんの滑らかな太腿の肌触りと、そこから立ち上る彼女自身の香りに、朝の目覚めと共に再び理性が溶けていくのを感じていました。昨夜あれほど出し切ったはずなのに、彼女の柔らかな肉体に顔を寄せているだけで、体の芯がまた熱くなっていくのがわかります。
美咲さんは、自分の股間に顔を埋めて甘える指くんの無防備な様子に、驚きながらも、母親のような深い慈愛に満ちた手で彼の髪を撫でました。
「もう……朝から元気なんだね。昨夜あんなにだらしなくしてたのは、どこの誰だったかしら……」
そう言いながらも、彼女は指くんを受け入れるように、そっと脚を開きました。指くんは、美咲さんの下半身の熱をダイレクトに頬に感じながら、そこに残る昨夜の自分の痕跡と、彼女の香りを深く、深く吸い込みました。
昨夜の「上司と部下」の壁を壊した激しさは影を潜め、そこにはただ、言葉にできない絆で結ばれた二人の、静かで、濃密な朝の時間が流れていました。
指くんは、美咲さんの下半身に顔を埋めたまま、ハッと自分自身の「余裕のなさ」に気づきました。昨夜は、憧れの女性にリードされ、夢中で求め合ううちに、自分ばかりが気持ちよくなって、美咲さんの最も大切な場所をじっくりと見つめることも、慈しむことも忘れていたのではないか……。
「美咲さん……ごめんなさい。僕、昨夜は自分のことばかりで……美咲さんのここ、ちゃんと見てなかったし、愛してあげられてなかった気がして」
そう言って顔を上げ、指くんは美咲さんの太腿の間に視線を落としました。
朝陽が白く透き通るような彼女の肌を照らし出し、そこには昨夜の愛の営みの痕跡が、生々しく、けれどこの上なく美しく刻まれていました。少しだけ赤らんだ肌、そして自分を迎え入れてくれた柔らかな秘所が、無防備にその姿をさらしています。
「指くん……?」
美咲さんは少し恥ずかしそうに身をよじりましたが、指くんの真剣で、どこか懺悔するような優しい眼差しに、そのまま全てを委ねるように力を抜きました。
「昨夜は暗かったし、僕もパニックで……。でも、今ならちゃんと見えます。美咲さん、こんなに綺麗だったんだ……」
指くんは、美咲さんのすべてを慈しむように、その場所へと深く顔を寄せました。
温かい吐息で肌を震わせ、丁寧に、そして執拗に舌を這わせます。同時に、空いた指先で彼女の身体の曲線を探り、最も敏感な場所を優しく、けれど確実に捉えて刺激しました。
「あ……っ、指くん、そこ……だめ、もうっ……!」
美咲さんは、指くんの若々しくも情熱的な舌使いと、的確に快感の核を突く指の動きに、抗う術を失っていました。昨夜、彼女自身が彼に教え込んだ「悦び」が、今度は彼の手によって、何倍もの熱量で自分へと返ってきます。
「美咲さん……もっと、声聞かせてください……」
指くんが指の動きを速め、舌で深く吸い上げると、美咲さんは背中を弓なりに反らせ、シーツを力任せに掴んで絶叫しました。
「あああぁっ! 指くん、いく、いっちゃう……っ!!」
朝の光の中で、美咲さんの身体は激しく震え、彼女は一足先に、白光の溢れる絶頂の淵へと突き落とされました。
しかし、指くんの愛撫はそこで終わりませんでした。彼女が絶頂の余韻に浸り、全身の力を抜いたその瞬間。指くんの下半身は、彼女の甘い残り香と、絶頂を迎えた彼女の熱い反応を目の当たりにしたことで、昨夜以上に猛々しく、鋼のように硬く反り上がっていました。
「美咲さん……まだ、終わらせませんよ」
指くんは、潤んだ瞳で自分を見上げる美咲さんの脚をさらに大きく割り、元気を取り戻したそれを、彼女の熱く濡れた深淵へと一気に突き立てました。
「……っ!! あ、あぁぁ……っ!!」
絶頂直後の過敏な身体に、指くんの逞しい熱情が再び食い込んでくる衝撃。美咲さんはその圧倒的な充足感に、再び意識が遠のくのを感じました。
「指くん……あなた、なんて子なの……っ、もう、私を壊すつもり……?」
美咲さんは彼の首にしがみつき、再び始まった激しいピストンに合わせて腰を揺らしました。若さゆえの尽きることのないスタミナと、彼女への深い思慕がこもった一突き一突きが、美咲さんの「女」としての魂を、根底から揺さぶり続けていました。
窓の外では街が動き始めていましたが、この部屋の中だけは、時が止まったまま、二人の熱い命のやり取りだけがいつまでも続いていました。
二人の激しい拍動がようやく静まり、部屋には遠くの街の喧騒だけが微かに届いていました。
朝の光は一層強くなり、乱れたシーツと、二人の肌に残る昨夜からの痕跡を容赦なく照らし出しています。指くんの腕の中で、美咲さんは憑き物が落ちたような、驚くほど穏やかな表情で天井を見つめていました。
「……ねえ、指くん」
美咲さんが、指くんの胸元に指先で円を描きながら、静かに口を開きました。
「私、今までの人生で、今が一番『私』でいられた気がする。部長でも、妻でもない……ただの、一人の女として。あの日、電車の中で置いてきぼりにした私の魂を、あなたが全部拾い集めてくれたのよ」
指くんは、彼女の細い肩を抱き寄せ、その額に優しく口づけを落としました。
「僕も……美咲さんのすべてに触れて、自分が少しだけ大人になれた気がします。……でも、ホテルを出たら、また『指くん』と『美咲部長』に戻らなきゃいけないんですね」
指くんの少し切なげな言葉に、美咲さんは体を起こすと、昨夜の情熱を隠すように、いつもの凛とした、けれどどこか優しげな微笑みを湛えて彼を見つめました。
「そうね。でも、それは悲しいことじゃないわ。だって、月曜日からのオフィスで、私たちは他の誰にも知られていない『秘密』を共有しているんですもの。……誰も見ていない一瞬、目が合ったとき、私たちが何を思い出すか……それは、二人だけの特権よ」
美咲さんはそう言うと、散らばった浴衣を拾い上げ、手際よく身なりを整え始めました。一歩ずつ「完璧な上司」へと戻っていく彼女の姿。しかし、最後に鏡の前で紅を引き終えた彼女が、ドアの前で振り返ったときの瞳は、確かに昨夜、指くんの掌の中で震えていたあの少女のままでした。
「指くん、ありがとう。」
「……はい。お疲れ様でした、部長」
完